事業概要
地方自治法上の広域連携の仕組等を活用し、地域の実情に応じた、さらなる広域連携・共同処理(市町村間、県・市町村間)の政策分野、手法等の検討を行う。
並行して、業務の改善等、市町村の住民サービスの維持・向上の取組、住民自治の推進を支援する。
事業内容
(1)人口減少社会(自主財源・国支援の減)の中で、市町村行財政の維持、住民サービス向上のための方策を検討する。
(検討内容)
1 東部
「連携中枢都市圏」の形成を視野に入れた鳥取市の中核市移行を支援するとともに、県・鳥取市・東部4町の連携・共同処理のあり方を検討する。
2 中部
地域の実情を踏まえた連携・共同処理の方策を検討するとともに、中部ふるさと広域連合と構成市町で構成する「新たな共同事務検討会議」や定住自立圏の取組を支援する。
3 西部
米子市・境港市では松江市・安来市を含む中海圏域での連携体制が、日野郡では「鳥取県日野郡ふるさと広域連携協約」による連携体制が定着。その他の町村における連携体制の構築や連携協約等を活用した新たな連携・共同処理の検討を行う。
また、地方創生推進交付金の活用を通じた市町村間連携も促進する。
なお、人口減少、厳しい財政状況の中、より一層の行政改革の取組が必要であり、先進事例の横展開、市町村間の情報共有を行うなどし市町村による自主的な取組の支援も継続していく。
(2)鳥取県版図柄入りナンバープレートの普及PR事業
地域振興、鳥取県の魅力づくり・イメージアップ等を目的として、平成30年10月から鳥取県版図柄入りナンバープレート(以下「図柄入りNP」という。)を導入予定。
これまで、鳥取県版の図柄は、図柄デザインの公募、デザインに関する意見募集、提案図柄の公表等により全国的にも注目を集めてきたが、いよいよ実際に図柄入りNPが導入された際に、より多くの県民の方に図柄入りNPを取りつけてもらい、さらに全国的に注目を集め、地域振興・鳥取県のイメージアップを図るため、さらなる普及PRが必要。
○図柄入りNPへの交換に要する費用に対する補助
・ナンバーの交換には交付手数料等が必要となるため、交換しやすい環境を整備するために、交付手数料の一部を補助する。
要求額
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
平成21年度から、県内4地区(東部、中部、西部、日野)において、県と市町村又は市町村間の連携・共同について検討し、以下のような連携の体制づくりに取り組んだ。
〔日野郡〕
・平成22年7月に、地方自治法に基づく協議会を設置し、県と日野郡3町で障がい者雇用、乳幼児発達支援等の業務を共同執行するとともに、県・市町村共同の道路除雪(平成23年度から)、道路維持管理(一部。平成24年度から)、鳥獣被害対策(平成26年度から)についても連携して実施。
・平成27年7月からは、より柔軟で機動的な連携の仕組みである「連携協約」を締結し、様々な行政課題への対応、圏域の一体的な発展に向けた取組に当たっていく体制を整備。
〔中部〕
・平成25年4月の県の総合事務所体制の見直しと合わせて、県の観光担当職員が鳥取中部ふるさと広域連合に常駐し、有機的に連携しながら中部の観光振興を推進
〔全県〕
・県及び市町村の職員研修を共同実施(平成24年度から)
・副知事・市町村長による任意の「連携・共同事務検討協議会」において、県並びに市町村双方にメリットのある事務の共同実施を検討し、消費生活相談等、連携体制の整ったものから共同処理を開始
・行政不服審査会を県、市町村等で共同設置(平成28年度から)
〔図柄入りナンバープレート】
・選考委員会で募集テーマの決定し、デザインを広く一般から公募。205作品の応募の中から、県民アンケート・市町村の意向等も踏まえ、鳥取県版の図柄を決定した。(※提案図柄の公表は全国初)
これまでの取組に対する評価
・左記のとおり、職員研修の共同化による効果的・効率的な研修体制の整備、各市町の消費生活相談体制の強化・相談業務の充実、日野地区における連携・共同の進展等の成果があがっている。
・一方、事務の連携実施による具体的なメリットが見い出しづらいこと等もあり、連携の取組が新たな分野へ広がりにくい状況にある。
・今後も引き続き、連携・共同処理の方策の検討を行い、市町村に積極的に提案し、行革の取組、住民自治の取組等も含め、持続可能な行政体制づくり、住民サービスの維持向上を図っていく。