現在、国立科学博物館、国立歴史民俗博物館と共同して青谷上寺地遺跡出土弥生人骨のDNA分析を進めている。当該分析は、日本人のルーツの解明や、弥生時代、弥生人像に変更を迫るかもしれない画期的な研究である。
当該分析に係る情報発信事業は、その成果を県民が共有、活用していくことを目的とし、中間成果報告、人骨の特別展示を通じて、シンポジウムなど次なる情報発信への関心度、期待度、青谷上寺地遺跡に対する興味、活用に対する気運を高めていく。
また、情報発信事業を「青谷人再現プロジェクト」へと発展させ、現在、基本設計を進めている青谷上寺地遺跡の整備や展示施設の将来の活用などに研究成果を反映させるよう検討を行う。
(研究成果の遺跡整備等への活用例(検討中))
■人骨発見地点の整備
DNA分析の対象となった頭骨など約5300点に及ぶ人骨が散乱していた様子を再現し、「倭国大乱ひろば」として整備することで、『魏志倭人伝』に記された時代・社会の実像を情報発信する。
■展示施設での人骨等の展示
史跡の側に建設を検討している展示施設に、最新のDNA分析、遺伝子情報によって再現された「青谷人」の姿を再現し、人骨とともに展示する。
■史跡の活用/地域振興
青谷人のブランド化を図り、青谷上寺地遺跡、青谷町、鳥取市、鳥取県への関心を高め、史跡の活用を通じた地域振興に取り組む。
(1)中間成果報告会
実施時期:11月中・下旬(予定)
場所(候補):青谷町総合支所多目的ホール(150人収容)
・青谷上寺地遺跡出土人骨の概要
・DNA分析による弥生人の研究
・遺伝子学や考古学の専門家と文化財主事によるトークセッション
(2)人骨特別展示
(3)PR活動
・パネル巡回展(むきばんだ史跡公園など)
・新聞(地元紙)などへのコラムなどの寄稿(文化財主事)
・出前講座(文化財主事)
・HP/facebookなど、SNSを利用した情報発信