1 概要
本県の自死者数は、平成17年以降、約150人という高い状態で推移しており、平成20年の183人をピークに減少傾向に転じている。
年代別では、40代以上の自死者数は減少しているものの、20〜30代は30〜40人前後をほぼ横ばいで推移しており、若年者の自死対策が急務となっている。
このため、若年者に特化した自死対策(SNS等を活用した相談事業)に試行的に取り組み、今後の若年者の自死対策の相談体制の構築に繋げていく。
2 事業内容
若年者を対象とした、様々な悩みに対応するオンラインカウンセリングの実証事業を行う。
また、当該取組の実施結果を踏まえて、今後の若年者の相談体制について有識者を交えた意見交換会により議論し、継続的な相談体制を構築していく。
【国庫2/3】
(1)オンラインカウンセリング実証事業
SNSや電話など相談者の意向に応じた方法でカウンセラーが相談に応じる取組を実施
○実施方法
オンラインカウンセリングの実績がある民間企業に委託
○対象者
○実施期間
○その他
実施結果について、委託先からフィードバックしてもらい、結果を分析
(2)若年者自死対策相談体制の構築
平成29年に新たに立ち上げた「若年者向け自死対策相談体制構築検討会」を継続実施し、オンラインカウンセリングの実証事業結果を踏まえ、今後の対応方策を検討
開催回数 年2回(7月、11月)
メンバー 県内の相談機関の職員や教育関係者、県外の相談機関の職員、有識者、県内の大学生2名
検討内容
・オンラインカウンセリングの結果分析
・今後の相談体制のあり方 等
3 要求額
区分 | 要求額 |
オンラインカウンセリング
(委託料)事業周知経費、相談対応経費 | 3,000千円 |
検討会開催経費
250千円×2回 | 500千円 |
計 | 3,500千円 |
4 背景
平成29年10月の神奈川県座間市の死体遺棄事件を受けて、若年者への自死対策の強化があらためて必要であると認識したところ。
このため、平成29年11月補正予算の「若年者自死対策相談体制構築事業」において、県内外の専門家、有識者による検討会を開催し、SNSの活用も含めた若者への効果的な相談体制の整備等について意見交換会を実施した。
今後、若年者の自死対策強化に向け、様々な手法を検討し、若年者を対象とした相談体制の構築を進めていく。
【年代別自死者数の推移】 ※太線■が20・30代
【県内の自死者数の推移】