1 事業の目的
鳥取砂丘コナン空港を国内線ターミナルビルと国際会館を一体化し、鳥取県東部の玄関口として賑わいづくりの拠点となる「空の駅化」「ツインポート化」を進めている。
空港の管理を民間委託することで、民間のアイデア、経営ノウハウ、全国的なネットワークを活用したエアポートセールス(新規・臨時就航路線の誘致、観光誘致)、空港の更なる魅力向上や賑わい創出、県の施策との融合が可能になり、「空の駅化」「ツインポート化」の推進がさらに加速されることを期待している。
鳥取空港ビルの一体化によりグランドオープンする平成30年7月における、鳥取空港の管理運営についてコンセッション導入が可能となるよう債務負担行為の設定を行なう。
2 事業の内容
鳥取空港が民営化された場合に、空港の維持管理及び運営する事業者(運営権者)に空港運営に必要となる経費の一部を運営費交付金として交付する。
【基本スキーム】
(1)実施期間 5年間(H30.7〜H36.3)5年9ヶ月
(2)運営権者 鳥取空港ビル(株)を想定(一体管理可能)
(3)事業方式 コンセッション方式(混合方式)
- 運営権者は、着陸料、テナント料等の料金を設定、収受。自らの収入とし、空港運営を実施。
- 県は、運営権者の収入で不足する管理運営費を運営交付金として一定額交付。
(4)業務範囲
○空港運営等事業(空港県管理部分)
滑走路・エプロン・空港ビル・駐車場等
○附帯事業
就航促進・利用促進、空の駅に関する事業 |
3 運営費交付金の積算方法
県が自ら事業を実施した場合に係る経費を基準支出、収入を基準収入として算出し、差額を運営費交付金の基準とする。
(基準費用と基準収入は、過去3ヶ年の空港収支等を勘案し算出)
<積算方法>
運営費交付金=基準費用(県直営費用−コスト削減額)−基準収入
4 債務負担行為額
期間:平成31年4月〜平成36年3月
(単位:千円)
年度 | 県直営費用
(A) | コスト削減
(B) | a. 基準費用
(A−B) | b. 基準収入 | 運営費交付金
(a-b) |
平成31年度 | 514,729 | ▲2,367 | 512,362 | 87,986 | 424,376 |
平成32年度 | 514,729 | ▲2,762 | 511,967 | 87,986 | 423,981 |
平成33年度 | 514,729 | ▲3,157 | 511,572 | 87,986 | 423,586 |
平成34年度 | 514,729 | ▲3,552 | 511,177 | 87,986 | 423,191 |
平成35年度 | 514,729 | ▲3,945 | 510,784 | 87,986 | 422,798 |
計 | 2,573,645 | ▲15,783 | 2,557,862 | 439,930 | 2,117,932 |
(参考)平成30年度予算要求
事業区分 | 要求額 | 内容 |
運営費交付金 | 334,868 | 空港の維持管理及び運営する事業者(運営権者)が空港運営に必要となる経費の一部を一定額交付 |
管理運営事業 | 110,437 | H30.4月〜6月の県直営期間における管理運営費(空港港湾課執行分を含む)
・維持管理事業
・消防業務事業
・保安対策業務事業 |
計 | 445,305 | |
5 コンセッション導入のメリット
自由度の高い民営化手法を取り入れることで、民間のアイデア、経営ノウハウや全国的なネットワークを活用したエアポートセールス等の空港経営により、テナント収入の増収、航空便の増便に伴う着陸料収入の増収に伴う、更なるサービスの向上
- 空港を活用した「空の駅化」「ツインポート化」の推進により、空港の活性化、地域経済の活性化が期待される。
6 今後のスケジュール
平成29年12月 | 実施方針の策定・公表 |
平成30年2月 | 事業予定者の審査 |
3月 | 公共施設等運営権の設定 |
4月 | 実施契約の締結 |
(参考)
○コンセッション方式とは
利用用金の徴収を行なう公共施設について、施設の所有権を公共主体が有したまま、施設の運営権を民間事業者に設定する方式