事業の必要性
鳥取県の平成28年合計特殊出生率は1.60(全国第11位)となり、昨年の1.65(全国第7位)より率及び全国順位が低下した。
過去最低を記録した平成20年の1.43よりは回復しているものの、鳥取県元気づくり総合戦略に掲げている目標「合計特殊出生率1.74(〜H31)」及び人口ビジョンの目標「2030年までに希望出生率1.95を実現その後、国の想定よりも早期に合計特殊出生率を2.07(人口置換水準)に引き上げ」にはまだ乖離がある状況である。
合計特殊出生率には様々な要因(未婚晩婚化、晩産化、人口流出、経済的状況、社会・地域的状況等)が関連するため、有効な施策を立案するためにはまずは、現状の十分な分析が必要である。
そのため、他県の先進事例を参考にして合計特殊出生率等を分析し、現状の不足点、今後の目指すべき姿を明確にすることにより、鳥取県及び県内市町村の施策の方向性を判断する材料とする。
分析事業の概要
(1)概要
社会的経済特性・地域力等を指標として県内市町村別に合計特殊出生率に影響を与える背景・要因を把握する。分析対象とする合計特殊出生率の期間は、分析対象数を増やすため、平成17年〜平成22年、平成23年〜平成27年の2期間の市町村データを利用する。また、これらの分析結果を踏まえ、最近年である平成28年の出生構造(中間要因)についても分析を行う。
(2)分析手法等
当分析事業は、2カ年で計画しており、平成29年度に実施している第一次調査では、入手可能な統計データ・指標により定量的に分析を行う。
平成30年度の第二次調査では、第一次調査で得られた結果に加え、各市町村からの聞取り及び住民の意識調査(少子化アンケート)を実施し、希望出生率・求められる施策・地域特有の傾向(文化・風習含む)等を踏まえ、各市町村のSWOT等を定性的に分析し、希望出生率1.95を達成するための施策の方向性を導き出す。
(3)業務委託先
公益社団法人中国地方総合研究センター
※ 同センターは、中国地方を中心とした企業、県・市町村、個人などにより構成されているシンクタンク。
鳥取県の地域性や特性にも知見を持っているため、より的確な分析が実施できる。
H28年度に岡山県の委託を受けて同様の分析業務実施した実績がある。
予算要求額
要求額:2,000千円(分析等業務委託経費)