要求額:19,517千円 (前年度予算額 21,876千円) 財源:単県
財政課長計上案査定:計上 計上額:19,517千円
1 概要
地域の実情に応じた住民主体の避難体制づくりや避難所運営等を促進するため、支え愛マップづくりの拡充、復興等支援、ボランティア団体への伴走支援体制の拡充、福祉避難所運営訓練の実施等を進める。
併せて、避難率向上を目的に避難所の受入体制づくりの充実のため指定避難所の環境整備を支援する。
2 事業概要及び要求額
(1)支え愛マップづくりによる地域防災力向上・要支援者対策の推進(要求額:16,392千円)
(目標件数)
| H29.3末 | H30.3末 | H31.3末 | H32.3末 |
取組地区数 | − | 36地区 | 57地区 | 53地区 |
累計 | 454地区 | 490地区 | 547地区 | 600地区 |
a.支え愛マップを核とした地域防災力強化事業(要求額:10,505千円)
支え愛マップづくりへの助言などの伴走支援、女性や子どもの防災活動へのコーディネート、地域防災力向上に係る活動支援、復興支援ボランティアの育成・活動支援等の活動支援業務をとっとり県民活動活性化センターへ委託することで、マップづくりとその横展開の加速化等を図る。
更に、支え愛マップづくりを行い、避難訓練を定期的に行っている地区の役員等とともに、マップ作成率の低い市町村を対象に、鳥取県社会福祉協議会とともに、重点的に支援を行う。
《委託事業》
とっとり県民活動活性化センターに、以下の事業を委託する。
(主任企画員1名分人件費及び活動費)
事業区分 | 事業概要 |
ア.支え愛マップづくりの指導 | 地域住民が主体となって“支え愛マップづくり”を通じ、独居高齢者、要介護者及び障がい者などの支援を要する者に対する災害時の避難支援の仕組みづくり等を行う取組への伴走支援 |
イ.女性や子どもの防災活動へのコーディネート | 女性等を対象とした講演会等の開催 |
ウ.地域防災力向上に係る活動支援 | 避難訓練のフォロー、地域の危険箇所の確認、防災学習での講師など |
エ.復興支援ボランティアの育成、活動支援 | ボランティア団体の育成や、既存団体の活動の復興時活動への助言など |
オ.防災文化づくりの構築 | 地域防災に関わる関係団体のプラットフォームの構築に向けた関係者の連絡会議の開催 |
※「住民主体の防災体制づくり事業」による日野ボランティアネットワークの支援、新たに計画している「とっとり県民活動活性化センター」による支援、「県民と共に守る防災活動実践事業」等による自主防災アドバイザー派遣を本連絡会やマップ取組の際に紹介し、自主防災組織の立ち上げ等も含めたマップ事業の取り組み推進を図るなど、県の他事業とも効果的に連携しながら事業を推進する。
b.災害時の要支援者対策事業(要求額:3,860千円)
《補助事業》
鳥取県社会福祉協議会が行う次の事業について補助金を交付する。
事業区分 | 事業概要 | 要求額 |
ア.災害時要支援者対策促進事業 | 地域住民が主体となった“支え愛マップづくり”を通じ、独居高齢者、要介護者及び障がい者などの支援を要する者に対する災害時の避難支援の仕組みづくり等を行う取組
@50千円×1/2×60地区=1,500千円 | 1,500千円 |
イ.住民組織間交流事業 | 自治会間の交流、支え愛マップづくりの横展開を促進するため、既に支え愛マップづくりに取り組んだ自治会等が他地区へ普及啓発する取組
@30千円×2地区=60千円 | 60千円 |
ウ.災害時要支援者対策ステップアップ事業 | 支え愛マップづくりを通じて災害時における要支援者に対する支援の仕組みづくり、地域支え愛会議の立ち上げ・運営、要支援者の避難支援に係る課題解決の取り組み(個別避難訓練など)
@100千円×1/2×26地区=1,300千円 | 1,300千円 |
エ.災害時要支援者対策モデル事業 | 支え愛マップづくり、避難訓練から支え愛避難所想定施設の機能整備までの体制づくりを行う取組
@100千円×3/4×2地区=150千円 | 150千円 |
オ.関係者連絡会開催事業 | 自治会、市町村社協、市町村等、地域における災害時の要支援者の安全確保に関わる者が集まり、地域ぐるみで同対策についての知識向上および先進的な取組の紹介や、関係者による情報交換を図る等の連絡会の開催 | 750千円 |
カ.活用事例集作成事業 | 支え愛マップの先進的な取組事例や、このたびの中部地震において支え愛マップへの取り組みが活かされた事例の収集、事例集作成 | 100千円 |
合計 | | 3,860千円 |
(補助金の流れ)
・県 → 県社会福祉協議会
↓
・市町村 → 市町村社会福祉協議会
↓
・住民自治組織(町内会・集落等)
・県 → 県社会福祉協議会
c.人材育成及び意識啓発の研修開催事業(要求額:2,027千円)
《委託事業》
鳥取県社会福祉協議会に、「支え愛マップづくり」を支援する人材育成研修、地域で支え愛マップづくりを進めていく区長などへの啓発研修を委託する。
1)支え愛マップづくりに係る人材育成研修(インストラクター養成研修)
支え愛マップづくりを支援する市町村社協職員・市町村職員等への専門研修の開催。
研修の目的 | 支え愛マップづくりを地域で支援する市町村社協及び市町村の支え愛マップづくり支援スキルを、研修を通じて早期に高めることを目的とする。 |
研修受講対象者 | 市町村社会福祉協議会職員、市町村職員(福祉担当・防災担当・土木担当)等 |
開催回数 | 県内3箇所で、2回連続で開催
(東部、中部、西部を想定) |
委託金額 | 1,576千円(謝金、旅費、会場借上料等) |
委託先 | 県社会福祉協議会 |
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2)住民等向けの意識啓発等に係る研修
住民の共助の取り組みのきっかけとなる、支え愛マップづくりについて知っていただくための基礎研修の開催。
研修の目的 | 支え愛マップを活用した事例や、支え愛マップづくりノウハウを学んでいただくことで、潜在的な危機意識を顕在化させ、新たに支え愛マップづくりに取り組む地域を増やしていく。 |
研修受講対象者 | 民生委員や自治会長、区長など地域福祉に携わっている方 |
開催回数 | 県内7地区で、各1回開催 |
委託金額 | 451千円(謝金、旅費、会場借上料等) |
委託先 | 県社会福祉協議会 |
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(2)福祉避難所体制整備(要求額:2,765千円)
a.福祉避難所運営支援のプラットフォーム的な体制整備
市町村、日常的に在宅の障がい者の支援を行っている「地域生活支援センター」、高齢者の支援を行っている「地域包括支援センター」、福祉避難所として協定を締結している施設の代表者、DCAT事務局を持つ福祉保健課、危機管理政策課による福祉避難所運営支援のためのプラットフォーム的な話し合いの場を設け、開設訓練で出てきた課題、災害時の開設を見据えた課題の抽出及び解決策の検討等を行い、災害時の速やかな福祉避難所(福祉避難スペース)の開設が行える体制づくりを行う。
b.福祉避難所運営指針の検証や運用訓練等
福祉分野の専門職種団体(社会福祉士会、介護福祉士会、ケアマネ協会)を交えて、「福祉避難所及び福祉避難スペース確保・運営対策指針(29年度策定)」を検証するため、福祉支援チーム(※)も加わった福祉避難所の開設・運営の訓練を行う。
なお、実施に当たっては災害発生時に県内及び県外の被災地で不足する福祉人材を派遣する「災害時派遣福祉支援チーム(DCAT)」の活動のための研修等を行う「災害時における福祉支援機能強化事業(福祉保健課)」とも効果的に連携しながら事業を推進する。
※福祉支援チームの担う役割は、在宅支援、一般避難所支援、福祉避難所支援など幅広く専門性を発揮できる分野を予定。
(福祉避難所設置・運営に一義的に責任を持つのは市町村)
ア.運営指針の運用訓練、研修
- 参加者:福祉施設職員、3団体専門職員、外部専門家、県
- 内容:運営指針を活用した運用訓練、外部講師を招いた研修
- 予算:415千円
イ.福祉避難所運営指針の点検
- 参加者:福祉施設代表者、3団体代表者、外部専門家、県
- 内容:運営指針の検証
- 予算:100千円
c.福祉避難所事前配置資機材整備事業
市町村が指定する福祉避難所に災害時に必要な備品等を事前配置する市町村に対して支援を行う。
補助対象者 | 福祉避難所を設置する市町村 |
補助率 | 1/2 |
対象経費 | 福祉避難所に必要な機材等の整備に要する経費
(例:間仕切りボード、段ボールベッド、マットレス、車イス、ホワイトボード、タブレット、点字ブロック、アイドラゴン等) |
対象施設数 | 全県で15箇所 |
要求額 | @300千円×15箇所×1/2=2,250千円 |
(3)住民主体の防災力向上(要求額:360千円)
a.避難所運営リーダー養成事業(拡充)
地域の実情に応じた住民主体の避難体制づくり、避難所運営体制づくりを推進するため、地域で取り組む防災学習会や各種避難訓練、避難所開設・運営訓練へアドバイザーを派遣し、災害に応じた取るべき避難行動や避難所の自主運営に関する理解浸透を図る(県民活動活性化センターへの委託を想定)。
また、地域の防災の担い手を「避難所運営リーダー」として指導・育成する、市町村職員向け研修会も引き続き実施する。
・センターへの委託(地域へのアドバイザー派遣)
1,563千円(a支え愛マップを核とした地域防災力強化事業の内数)
・市町村職員向け研修会 360千円