1 事業の目的・背景
・平成28年10月に制定された「鳥取県支え愛交通安全条例」のもと、交通事故のない鳥取県を目指す。
・本年4月以降、高齢運転者による多数の死傷者を出す重大事故やあおり運転等が発生しており、社会的注目度も高く、交通安全対策が喫緊の課題となっている。
2 事業の概要
(1)安全運転装置普及促進補助事業(10,000千円)
(既整理額6,000千円、追加要求額4,000千円)
ペダル踏み間違い時加速抑制装置設置やドライブレコーダー購入に対する補助を行う。(間接補助事業)
(ア)ペダル踏み間違い時加速抑制装置設置補助
本年4月以降、アクセルとブレーキの踏み間違いによる高齢運転者の重大交通事故が連続的に発生していることから、高齢運転者の誤操作防止、交通事故防止のため、既に使用している自動車への後付けが可能なペダル踏み間違い時加速抑制装置の購入、取付費用を補助する。
○補助対象者
75歳以上の高齢者(75歳以上では踏み間違い事故の発生割合が75歳未満の割合の3.5倍と大きく増加するため)
○補助金額 3万円(定額)
(イ)ドライブレコーダー購入補助
あおり運転や交通事故の抑止につながること、事故発生時の情報分析等に有用であること等から、自家用車を対象に事故やトラブル発生時の映像を残しておけるドライブレコーダーの購入費用を補助する。
○補助金額 3,000円(定額)
(2)[追加要求]安全運転推進事業(1,000千円)
(ア)交通安全啓発物品の作成
○ 交通安全お守りマスコットの作成
小学生等によるお守りデザインコンテストを実施(既存予算)
し、優秀作品をもとにお守りマスコットを作成し、高齢運転者に 配付する。
○ ドライブレコーダー搭載ステッカーの作成
県独自のドライブレコーダー搭載ステッカーを作成・配付す
る。
(イ)啓発チラシ等の作成
○ あおり運転防止チラシの作成
あおり運転の禁止やあおり運転にあった場合の対処法などを 呼びかけるチラシや啓発物品を作成・配付する。
○ 高齢者安全運転啓発チラシ作成
高齢運転者の交通事故防止に資する啓発チラシを作成、配
付する。
3 要求額
当初予算額 | 1,311千円 |
9月補正額(既整理額) | 6,000千円 |
追加要求額 | 5,000千円 |
補正後予算額 | 12,311千円 |
4 現状
(1)交通事故発生状況
事故件数、負傷者数は連続して減少。死者数は増減を繰り返し、本年は増加傾向。
| 27年 | 28年 | 29年 | 30年 | 元年6月末 |
交通事故件数 | 1,053件 | 987件 | 965件 | 869件 | 371件 |
死者数 | 38人 | 17人 | 26人 | 20人 | 13人 |
負傷者数 | 1,250人 | 1,243人 | 1,162人 | 1,029人 | 443人 |
(2)高齢者事故の発生状況
全交通事故に占める高齢者の加害事故の割合は増加傾向にあり、昨年は過去10年で最も割合が高く、本年はさらに増加傾向。
| 27年 | 28年 | 29年 | 30年 | 元年6月末 |
交通事故件数 | 1,053件 | 987件 | 965件 | 869件 | 371件 |
高齢者事故 | 250件 | 242件 | 226件 | 220件 | 103件 |
構成率 | 23.7% | 24.5% | 23.4% | 25.3% | 27.8% |
(高齢者事故:高齢者が第1当事者の事故)
(3)75歳以上高齢者の状況
75歳以上では、免許保有者の構成率よりも加害事故の構成率のほうが高く、踏み間違い事故の構成率は75歳未満の3.5倍。(65歳以上・未満の比較では2.5倍、70歳以上・未満の比較では2.8倍)
【75歳以上高齢者の免許保有・加害事故発生状況】
| 全体 | 75歳以上 | 構成率 |
免許保有者(H30) | 380,226人 | 31,508人 | 8.3% |
加害事故件数 | 5,042件 | 462件 | 9.2% |
※交通事故件数はH26〜H30の合計
【75歳以上高齢者の踏み間違い事故発生状況】
| 75歳未満 | 75歳以上 |
加害事故件数 | 4,580件 | 462件 |
踏み間違い事故件数 | 38件 | 13件 |
構成率 | 0.8% | 2.8% |
※交通事故件数はH26〜H30の合計