(1)マグロ資源地域活用推進事業
・境港では、大中型まき網によるクロマグロの水揚げが夏の風物詩として定着しており、クロマグロは地域経済を支える重要な資源となっている。
・境港にクロマグロを水揚げする大中型まき網では、マグロ類の資源管理のための国際機関WCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)の勧告に基づき、自主的に資源管理を行っている。
・しかし、境港をはじめとする大中型まき網によるマグロ漁は、船団による大規模な操業を行っていることから乱獲であるとのマイナスイメージが先行し、資源管理の努力が世間に正しく理解されていない現状にある。
・こうした現状の中で、漁業者自身が、資源管理への積極的な取り組み姿勢とマグロ資源を大切に利活用していることを産地から全国に向け発信していく必要がある。
(2)境港お魚ガイド活動支援事業
・境漁港見学ツアーは、平成21年6月に「マグロ見学ツアー」としてふるさと雇用再生特別交付金を活用し事業開始。
・平成22年度からは、マグロの漁期以外の期間にも実施している。
・県はマグロ見学室の整備(H21)、巨大マグロレプリカの作製(平成24年2月)、民間活力導入のための仲卸店舗の売却(平成26年1月)、市場観光の拠点となる情報発信施設(平成27年2月竣工)の整備補助など、観光連携の取組を推進してきた。
・平成25年3月に策定した「さかいみなと漁港・市場活性化ビジョン」の将来構想には「親しまれる漁港・市場づくり」が掲げられており、漁港見学ツアーの充実は、観光連携及び地域活性化推進のための中核的な取組のひとつに位置づけられている。
・平成28年2月には境港駅前に新ホテルがオープンし、「さかなと鬼太郎のまち」で観光振興を展開している境港市も、平成30年7月にリニューアルした水木しげるロードと境漁港見学ツアーの連携強化に一層の期待を寄せている。
・現在進められている高度衛生管理型市場整備に併せて、見学ツアー参加者の安全確保・施設内の衛生管理保持のため、見学通路の整備も計画されており、お魚ガイドの担う役割はさらに大きくなるものと期待されている。