これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<事業対象者>
・さまざまな生活上の課題を有し支援を必要としている「要保護女子」
・配偶者からの暴力をうけた「DV被害者」
・いわゆる人身売買の被害にあった「人身取引被害者」 など
<事業内容>
DV防止キャンペーンや講師派遣などの啓発活動、電話・来所等による個別の相談受付、それに対する情報提供・調査・判定・指導援助を行っている。
・平成29年度の総相談件数は3,067件(全県)。
・平成29年度の一時保護件数は、31件(全県)。
<近年の主な取り組み>
・委託一時保護決定
増加するニーズにいち早く、また適切に対応するために、婦人相談所のみにあった委託一時保護の決定権限を、平成18年度には西部総合事務所、平成21年度には中部総合事務所に付与することによって、各圏域で相談から保護、自立支援までの専門的かつ総合的な対応が行えるよう体制を整備した。
・研修
被害者支援に係る職員の知識・技能の向上を図り、各種研修会への積極的参加、関係機関の支援者を対象とした研修会の開催を行っている。
・DV予防啓発支援員の養成、デートDV予防学習会の講師派遣
平成22年度、23年度にDV予防啓発支援員の養成講座(ファシリテーター養成講座)を実施し、平成23年度から高等学校等にデートDV予防学習講師として支援員を派遣。DV予防啓発支援員を組織化することで予防啓発体制を整備し、平成25年度からは地域でのDV研修会の派遣も実施している。
これまでの取組に対する評価
平成13年のDV防止法施行以後、広報・啓発活動や研修会の実施を継続してきたことで、婦人相談所がDV相談窓口として認識されつつある。DVに係る相談件数は平成23年をピークに減少傾向にあるが、内閣府の調査結果によるDV被害者の推定数と、実際の相談件数には未だ大きな開きがあるため、今後一層の予防啓発事業を展開していく必要がある。
高等学校等におけるデートDV予防学習会の実施については、予防啓発体制を整備したことにより、増加する講師派遣依頼に対応することができている。
被害者支援については、電話や来所などで相談に応じ、24時間体制で被害者を保護する体制を整備しており、適切に被害者支援を行っている。
また、それぞれの職員が意識的に支援技術の向上に努めることで、適切な支援を提供している。一定の経験年数を経た職員は、より専門的な内容の研修に参加し、日頃の電話・相談対応に活かせる技術を習得している。