これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<一時保護中の支援等>
一時保護所は、安心できる環境の下、一定の規則正しい生活の中で、保育や学習、スポーツやレクリエーション等を通して、行動面の観察や生活指導を行っている。
この間に児童相談所のそれぞれの専門分野ごとに、児童福祉司の面接や心理職員による心理検査、精神科医の診察なども並行して実施している。
<一時保護中の学習支援>
県内の一時保護所では児童は義務教育年齢であっても原則学校に通わせていなかったが、この事業により各個人の学力に合わせたきめ細かな学習指導ができるようになった。
これまでの取組に対する評価
緊急に親子分離をしたり、職権によって強制的に一時保護したりするケースが多く、子どもは不安定な状況にあり、慎重な対応を要するほか、困難を抱えた子どもが急に入所し、ほとんど情報がないまま職員が対応せざるを得ず対応に苦慮している。
また、親による子どもの取り返しや子ども同士のいじめ・暴力を防ぐための安全確保対策の充実が求められている。
そのため、一時保護所の住環境、人的配置における安全対策が整っているかも重要であるが、特に人員配置や夜間態勢については、緊急対応が多い中で一定の限界があるのが実態である。
一時保護は原則、一時的・緊急避難的な場所であり、子どもが入れ替わり退所することが前提となっているものの、児童虐待防止法施行後、一時保護が長期化する傾向がある中で、子どもの安全確保を図る最後の砦である児童相談所の住環境の整備や安全対策がより一層重要となっている。
また、一時保護所に学習支援者を派遣することによって支援各個人の学力に合わせたきめ細かな学習指導ができるようになり、児童の学習意欲の向上や児童の生活サイクルが一定となることで安定した生活を送ることができるなど、児童の学習面等において好影響を与えた。