1 台風19号での被災状況
台風19号では大規模河川での氾濫だけでなく、支川でのバックウォーター現象による氾濫等も多発した。しかし、支川には水位計がなく、住民が河川の状況を知ることができず、逃げ遅れた事例があった。
2 緊急的に水位計・量水標を設置する必要のある箇所
(1)水位計
本県では、浸水リスクの高い箇所において、水位計を継続的に設置しているが、上記事例のような箇所、さらには昨年度実際に浸水被害が発生した箇所(平成30年7月豪雨、台風24号)においては、緊急的に水位計を設置する必要がある。
(2)量水標
さらに、地元水防団は、水位計だけでなく、危険判断をする箇所があり、そこの水位状況がわかるようにする必要がある。このため、量水標が必要である。
また、河川監視カメラで映す箇所も、実際にどこまで水位があがっているのかを把握するためには量水標が必要である。
3 事業内容
(1)水位計の設置 6,500千円
県内の大規模な河川に接続する支川に緊急的に水位計を設置する。
1 有富川 (千代川の支川)
2 北方川 (法勝寺川の支川)
3 小川尻川 (日野川の支川)
また、昨年度浸水被害が発生した箇所についても、緊急的に水位計を設置する。
4 茅町川 (平成30年台風24号)
5 土師川 (平成30年7月豪雨)
(2)量水標の設置 12,000千円
野坂川(鳥取市南安長) | 千代川支川、河川監視カメラ有 |
有富川(鳥取市菖蒲) |
八東川 (若桜町岩屋堂) | 水防団から設置を強く要望されている
(水防団の水防活動上の目安箇所)
平成30年7月豪雨で大きな被害を受けた八頭郡 |
私都川 (八頭町米岡) |
私都川(八頭町下坂) |
北股川(智頭町米原) |
由良川(北栄町瀬戸) | 平成30年台風24号にて浸水被害を受けた箇所。河川監視カメラ有。 |
円城寺川(倉吉市尾原) |
佐陀川(米子市河岡) | 平成23年に破堤寸前の被害が有った箇所。河川監視カメラ有。 |
小松谷川(米子市青木) | 浸水常襲地区。河川監視カメラ有。 |
板井原川(日野町根雨) | 平成30年台風24号にて浸水被害を受けた箇所。河川監視カメラ有。 |
日野川(日野町上菅) |
4 今後の対応
水防対策検討会を設置し、台風19号で見えてきた様々な課題を検証し、それに基づいた具体的な対策を議論することとしている。その後、この検討会での議論を踏まえた新たな対策を実施していく。
なお、今回要望する水位計や量水票は、検討会の議論によらず、強化すべきと判断されるもの。今後も継続的に実施していく必要があるが、その中でも、特に緊急的に実施すべきものを今回要求する。