◎ ニホンジカ及びイノシシ等の野生鳥獣による農林被害の発生が拡大(人間と鳥獣の軋轢が深刻化)している中、狩猟者の高齢化等による減少や、猟銃を所持することの負担が大きく銃猟者の減少に拍車の掛かることが懸念されている。
★狩猟者の高齢化等による減少により、将来の捕獲体制に危機感
狩猟者全体の底上げとともに、特に即戦力となる若手ハンターの確保・育成が必要
★ただし、近年の新規免許取得者は、わな猟・銃猟とも増加傾向
★平成21年度の銃刀法改正により猟銃免許更新時の技能講習が追加されるなど銃猟者の負担の増加
★県内にはシカの捕獲に有効な大口径ライフル射撃場がないことから、所持許者は資格・技能を維持するのに負担が大きい
◎ 有害鳥獣捕獲又は個体数調整等を担う有能な狩猟者を将来にわたり安定的に維持するため、狩猟者の負担軽減と技術向上支援、特に継続的に銃猟者を確保していく基盤を整備するための対策を講じる。
(2)射撃環境の確保・改善
鳥獣害対策に欠かすことのできない銃猟者を育成するため、射撃環境の改善に向けた各種取組を実施
※銃猟者:猟銃(散弾銃・ライフル銃・空気銃)を用いて鳥獣を捕獲する資格を有する者
1)銃猟者への直接的な支援措置
ア.射撃練習奨励金 1,670千円(663千円)
有害鳥獣捕獲作業に従事する者で、射撃練習を行った者に対する経費の補助
(補助事業者:市町村 補助率:県1/3、市町村1/3 上限5,000円)
イ.散弾銃技能講習受講支援 57千円(33千円)
有害鳥獣捕獲作業に従事する者で、散弾銃に係る技能講習を受講する者に対する係る経費の補助
(補助事業者:市町村 補助率:県1/2、市町村1/2 上限3,000円)
ウ.ガバメントハンターの育成 25千円(0千円)
鳥獣対策関係業務に携わる自治体職員で、業務に資する目的で猟銃を所持する者への資格取得経費の支援
(補助事業者:市町村 補助率:県1/3、市町村1/3)
※ガバメントハンター制度:行政が直営で管理する捕獲者制度
エ.ライフル銃技能講習受講支援 15千円(15千円)
ライフル所持者に対する県外射撃場での技能講習受講に要する経費の補助
(補助事業者:県 定額5,000円)
2)【廃止】大口径ライフル射撃環境整備の在り方検討
ア.連絡調整会議の開催 0千円(71千円)
(3)即戦力となる若手ハンターの確保・育成
次世代を担う若手ハンターの確保と増えすぎたニホンジカ・イノシシの捕獲の即戦力を育成するための各種取組を実施
1)若手猟師参入促進補助金 2,054千円(2,572千円)
狩猟を始める際の経費が若手の新規参入の障害となっていることから、狩猟免許の取得及び狩猟者登録に係る手数料等の経費の一部を助成する。
○対象者:49歳に達する登録年度までに狩猟免許を取得し狩猟者登録した者 補助は初回登録1回限り
○対象人数:86人
【内訳】 ・わな猟54人 ・第一種銃猟12人 ・第一種銃猟及びわな猟20人
2)ハンター養成スクール運営事業 4,329千円(3,715千円) 【国庫:定額、1/2】
ニホンジカやイノシシ等の有害鳥獣捕獲の即戦力となる若手ハンターの育成を図るため、「ハンター養成スクール」を開校し、実戦的な様々な講習や現地実習を行う。
○募集定員:40名程度
○主な参加資格
・県内在住の18歳以上の者
・わな猟、第一種銃猟の免許取得者
○回数:全9日
3)【廃止】ハンター駆け込みコーチング事業 0千円(616千円) 【地方創生推進交付金:1/2】
狩猟者養成業務委託に統合。
野生鳥獣の捕獲における狩猟者が果たす役割は非常に大きく、その確保は喫緊の課題となっており、本事業を実施することで以下の効果が期待できる。
◎ 特にイノシシ・ニホンジカの有害鳥獣捕獲又は個体数調整等を担う有能な狩猟者の育成・確保を総合的に図ることができる。
◎ 銃猟者の負担軽減や、継続的に銃猟者を確保していく基盤を整備し、若手銃猟者の育成や資質の向上を期待。
◎ 資質の高い銃猟者を確保することで、不測の事故防止を図ることができる。