1 事業の目的・概要
1)国営東伯かんがい排水事業、国営大山山麓総合農地開発事業、に係る事業負担金、基幹水利施設管理事業及び国営造成施設管理事業に要する経費である。
2)中海淡水化事業の中止に伴い、米川の水を弓浜半島地域の農業用水として有効利用するため、米川土地改良区が行っている米川用水路の管理体制整備に対して支援を行う。
2 主な事業内容
(単位:千円)
項目 | 実施主体 | 予算額 | 内容 |
事業負担金
(東伯) | 県 | 35,730 | 平成17年度から平成18年度に実施した国営東伯かんがい排水事業に係る事業負担金である。
(償還期間: 〜平成31年度) |
基幹水利施設管理事業
(東伯:平成19年度〜 )(大山:平成15年度〜 ) | 町 | 53,519 | 西高尾ダム・小田股ダム・船上山ダム・下蚊屋ダム等の公共・公益的効果を十分に発揮させるため、維持管理費の一部を助成する。
(補助率:国3/10、県3.5/10、町3.5/10) |
国営造成施設管理事業
(東伯、大山、米川:平成22年度〜平成34年度) | 県 | 150 | 地域ぐるみで農業水利施設を適切・有効に活用できるように管理体制整備計画を策定する。
(国1/2、県1/2) |
町 | 23,648 | 地域ぐるみで農業水利施設を適切・有効に活用できるよう、関係土地改良の行う管理体制づくりを支援する。
(補助率:国1/2、県1/4、町1/4) |
合計 | 113,047 | |
3 これまでの取り組み状況、改善点
<米川関係>
・米川本線の整備や干拓地への送水施設が完成し、平成24年度から干拓地への送水が開始されている。
・現在、各取水口からの適正取水を定着させるため、米川土地改良区の理事が現地パトロール等を行いながら、関係農家に適正取水の周知徹底を図っている。
・平成26年6月、米川土地改良区と新開川土地改良区が合併し、新開川用水路についても米川用水路の支線水路として位置付けられたことから、農業用水を一元的に管理し、弓浜半島全域での効率的な水利用が可能となった。
・従来、米川土地改良区は非かんがい期の通水を行っていなかったが、平成26年度から非かんがい期の試験通水を行っており、営農者や市民の反応を見ながら、引き続き年間通水について検討中である。
4 要求額
東伯かんがい排水事業:81,875(124,316)千円
国営大山山麓総合農地開発事業:20,464(14,311)千円
米川水利調整事業:10,708(10,610)千円
計 113,047(149,237)千円
(単位:千円)
事業名 | 事業
主体 | 負担区分 | 要求額 | 要求額の財源内訳 |
国 | 県 | 町 | 国庫 | 一般財源 |
(1) 基幹水利施設管理事業 | 町 | 30 | 35 | 35 | (47,438)
53,519 | (21,893)
24,700 | (25,545)
28,819 |
(2) 国営造成施設管理事業 | 管理体制整備計画策定 | 県 | 50 | 50 | | (150)
150 | (75)
75 | (75)
75 |
管理体制整備推進事業 | 町 | 50 | 25 | 25 | (945)
795 | (630)
530 | (315)
265 |
管理体制整備強化支援事業 | 町 | 50 | 25 | 25 | (22,496)
22,853 | (14,997)
15,235 | (7,499)
7,618 |
(3) 事業負担金 | 県 | | 100 | | (78,208)
35,730 | | (78,208)
35,730 |
合計 | | | | | (149,237)
113,047 | (37,595)
40,540 | (111,642)
72,507 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【米川水利用調整事業】
<目標>
1中海淡水化事業の中止に伴い、代替水源施設整備により弓浜半島地域の農業用水を確保。
2米川用水を代替水源とするため、米川用水の適正な水利用の定着を支援。
<取組>
平成14年度に中海淡水化事業が正式中止されて以降、県は、弓浜・彦名干拓地の暫定水源確保に努め、代替水源施設の早期整備に向けて、関係団体(米子市、境港市、土地改良区、干拓地営農組合等)と共に、下記事項について実施してきた。
1代替水源施設の維持管理費の低減
2代替水源として活用する米川用水を有効活用するため、上流優先の取水慣行の是正
3米川用水路の米子空港内暗渠にかかる漏水防止対策
4米川と新開川の農業用水一元化
<成果>
1代替水源施設整備が完成。
2米川の効率的送水のための整備が完成。
3米川土地改良区と新開川土地改良区の合併。
【大山山麓農地開発事業・東伯かんがい排水事業】
広範な受益地の農業用水源として造成された下蚊屋ダム・西高尾・小田股・船上山ダム及び関連する農業用水施設が持つ公共・公益的機能(洪水防止機能・親水機能・防火用水機能など)は、農業者以外の地域住民等にもその効果が及んでいる。
これらの効果が今後も十分に発揮されるよう、土地改良区等の農業者団体が行う施設管理費への支援(基幹水利施設管理事業)や、地域住民等の非農家と連携した施設管理体制整備への取り組みを支援(国造成施設管理事業)している。
これまでの取組に対する評価
【米川水利用調整事業】
・米川本線の整備や干拓地への送水施設が完成し、平成24年度から干拓地への送水が開始。
・米川用水を有効活用(既耕地及び干拓地)するための更なる水利用の定着が必要。
・米川と新開川の農業用水の一元化により、効率的な水利施設の維持管理と安定的な水利用を行う。
【大山山麓農地開発事業・東伯かんがい排水事業】
基幹水利施設管理への支援により、ダム等の適正な管理が行われている。
また、管理体制整備への支援により、地域住民・地域団体との連携の意識が高まり、管理協定の締結が進みつつある。