1 概要
マレーシア等からの観光客誘致にあたっては、ムスリム対応が必要な場合もあることから外国人材を活用し、本県でのムスリム対応を推進するため次の取組を行う。
(1)観光施設等に対するムスリム対応の検証及びアドバイス
県内の主要な観光地を訪問し、対応状況を外国人材の視点から検証するとともに必要な対応等についてアドバイスを行う。
(2)ムスリムの食事やおもてなしに関する研修会の開催
ムスリムに対する理解を深めるため、ホテル・旅館等の宿泊施設や土産物店、土産物の製造業者、観光施設等を対象とした研修会を開催する。
(3)マレーシア向けの観光素材の取りまとめ
マレーシアからの訪日旅行客に対して、訴求効果の高い観光メニューについて選定を行うとともに磨き上げを行う。
(4)ホームページやSNS等を活用した情報発信等
上記の成果を踏まえて、本県のムスリムへの対応状況をホームページやSNS等を活用して情報発信することにより、更なる東南アジアからのインバウンドの取組を進めていく。
2 受入を行う外国人材及び経費積算
(1)受入希望地域 マレーシア
(2)受入人数 1名
(3)受入期間 平成31年10月から平成32年3月まで
(4)要求額 3,152千円
ア 人件費 1,800千円(300千円×6ヶ月)
イ 渡航経費 600千円(150千円×往復×2回)
ウ 国内旅費 300千円(50千円×6ヶ月)
エ 住居費 162千円(27千円×6ヶ月)
オ 共済費 290千円
※地方創生交付金を充当予定
3 本県でのムスリムへの対応状況
・中国地方のムスリム対応飲食店ガイドマップ(中国運輸局作成)において、鳥取県内の掲載店舗は3店舗のみ。
・国際会議等を開催する場合には、主催者からの要請に基づき食材(豚肉や豚肉由来の成分(添加物等)が含まれているか)の表示等を行っているが、日常的に全ての料理に対して表示が行われていることは皆無。
・「ムスリム対応のお土産を製造したいが、食材の利用にあたって注意することや製造工程を一般商品と別に分ける必要があるのかわからない。」との声が寄せられている。
→鳥取県を訪問を希望しても、ムスリムの対応が受けられるのか判別が付かないため。訪問を躊躇する結果に繋がっている。
→本県の豊富な海産物を使用した、肉類を用いないメニューを提供することで、ムスリム客のニーズを満たすことも可能であり、ムスリム目線での情報の掘り起こし及び発信を行っていく。
4 背景等
・東南アジアは、訪日観光客数が急速に増加しており、今後の経済成長・人口増加等により更なる観光客の増加が見込まれる地域である。
・ゴールデンルート(東京〜大阪)の次なる観光地として本県が訪日観光客に選ばれるよう、観光PRや受入環境整備等を進めているところであり、更なる観光誘客を図っていく。