これまでの取組と成果
これまでの取組状況
〇鳥取県文化芸術活動支援補助金
平成18年度から、県内で活動している芸術家及び芸術・文化団体等が行う優れた展示・公演を支援する「優れた芸術・文化活動支援事業」、出版活動を支援する「刊行物発刊支援事業」を実施し、また、平成19年度に「芸術・文化活動ステップアップ支援事業」、平成20年度に「周年支援事業」、「芸術・文化活動によるまちづくり支援事業」、「次世代活動者育成支援事業」の事業を拡充し、県内文化活動者の育成を図っている。
また「国民文化祭等参加推進事業」では、毎年開催される国民文化祭及び中四国文化の集いに出演する団体(者)に対する支援を行い、全国に鳥取文化の情報発信を行っている。
〇青少年のための弦楽入門講座開催支援事業
平成14年度(国民文化祭開催年)、県内の弦楽の取り組み環境が未整備であったことから、県が弦楽器を購入し、初心者に弦楽器の指導を行っている団体に対して弦楽器の無償貸付を行う「こども文化スクール支援事業」の実施を検討。平成22年度には、他の地域より少ない西部地区の弦楽器を追加購入し拡充を行った。
平成15年から財団法人鳥取県文化振興財団に、「こども文化スクール支援事業」を委託(委託料:無料)し、財団を通して、団体に弦楽器を無償貸付。
平成16年度から、国内一流の演奏家を講師に招き、弦楽器に取り組む青少年の活動のレベルアップと意欲の向上を図る「夏休みこども弦楽学校」を実施(年1回の開催)したが、「数少ない経験者を対象とするだけでは、広がりに欠ける。」、「年に1回の弦楽学校を開催するだけでは、活動人口の増加にはつながらない。」などの課題があり、平成18年度を終期とした。
地域に根ざした活動を通じて、弦楽器を始めて間もない青少年(初級者)に弦楽器の魅力を伝え、技術的サポートをすることで活動人口の増加につなげ、すそ野の拡大を図るため、東部、中部、西部の各地区に実行委員会を立ち上げ、平成19年度から、各地区のニーズを反映させた青少年のための弦楽入門講座を実施しているところ。(県は実行委員会に対して助成を行っている。)
○鳥取県魅力ある展示支援事業補助金
毎年、鳥取県にゆかりのある作家の作品展を通じて、地域文化の創造や郷土芸術家の支援・育成を行っている。
○鳥取県収蔵品等調査活用支援事業補助金
毎年、県内の博物館、美術館等に所蔵されたままとなっている資料及び美術作品等を調査することによって、県民財産としての保存や今後の活用(展示会開催等)が図られている。
〇「とっとりアートスタート」推進事業
NPO法人の提案により、H16〜H18年度の3か年間、幼児期の子どもに質の高い芸術・文化に触れる機会を提供し、豊かな感性と創造性を育むことを目的に、アートスタート支援事業をモデル的に実施。
H19年度から、市町村と連携(広報協力)実施することを事業要件として規定。
H22年度から、未就学児へのより積極的な働きかけが行うことのできる市町村の関与が不可欠として、市町村への間接補助金へ移行。
〇とっとりの文化芸術探訪事業
@顕彰活動立ち上げ支援事業により顕彰した者
生田長江(18、19、20年)
河本緑石(17、18、19年)
伊良子清白(17、18年)
阪本四方太、田中寒楼、伊良子清白(19年)
井上靖(20、21年)
松本清張(20、21年)
鷲見三郎(21年)※22年度から全国発信事業に変更
吉田璋也(22、23、24年)※25年度から全国発信事業に変更
池田亀鑑(25、26、27年)
増谷麟(25、26、27年)
戸田海笛(25年)
塩谷定好(26年)
高木東六(29年)
A全国発信事業により顕彰した者
尾崎翠(13〜27年)
尾崎放哉(16年〜)※平成19年度までは県が事務局
鷲見三郎(22年〜)※21年度は立ち上げ支援事業
吉田璋也(25年〜)※24年度までは立ち上げ支援事業
池田亀鑑(28年〜)※27年度までは立ち上げ支援事業
増谷麟(28年〜)※27年度までは立ち上げ支援事業
〇地域の伝統芸能魅力発見・発信事業
〇芸術・文化に親しみやすい環境整備支援事業
平成13年度から18年度まで、県民誰もが気軽に文化芸術に親しめる環境を整備することを目的に、手話、要約筆記等の環境整備に対する支援を行う「誰もが参加できるイベント推進事業」を実施したが、支援の対象の多くが、障がい者、高齢者等の無料招待というのが実態であった。
無料鑑賞は必ずしも鑑賞者の育成につながらないことから、19年度から、手話、要約筆記、託児サービス等の環境整備のみを助成対象とした「芸術・文化に親しみやすい環境整備支援事業補助金」を創設し、環境整備をした芸術・文化イベントを実施する主催者(県内の団体等)にその経費を助成。
さまざまな文化芸術にふれる機会の拡大を図るため、26年度から、舞台公演について入場料無料公演も対象とするとともに、バリアフリー映画の上映に係る経費も対象とするよう拡大した。
これまでの取組に対する評価
〇鳥取県文化芸術活動支援補助金
「優れた芸術・文化活動支援事業」では、毎年数団体採択され、活動者の中には、海外進出をするなど、自らの技量を伸ばす努力が行われているとともに、鳥取文化の発信に寄与している。
「ステップアップ支援事業」は、趣味的な活動から鑑賞者を意識した活動への転換が促進されている。
「周年支援事業」は、活動の節目を迎える団体の積極的な活用の蛍光が見られ、この補助金の活用によりそれぞれの団体の文化・芸術活動の活性化につながることで、県民の方により多くの鑑賞・参画の機会が提供されている。
「刊行物発刊支援事業」は、平成25年度に制度見直しを実施したところ、それまで0〜1団体の支援であったが、平成25年度は3団体への支援を行った。平成26年度は現在のところ1件の支援ではあるが、県内の出版活動の活性化の促進につながっている。
「国民文化祭等参加推進事業」は、平成20年度から平成28年度までに、延べ81団体1,770人が参加し、他県の活動者と触れ合うことで参加者の活動の励みとなっているだけでなく、鳥取文化の発信に大いに寄与しているところ。
〇青少年のための弦楽入門講座開催支援事業
地区ごとに、各地区のニーズを反映させた年間を通じた講座を実施しており、多くの受講生がこの講座を機に弦楽器を始めたり、継続している。
講座を開始した初めの時期は、特に県外講師の招へい等に困難を要したが、継続して事業を実施していく中で、県外講師とのつながりも生まれ、講座運営についても、より円滑になされるようになった。そのため、年間を通じて定期的に県外講師による質の高い指導を受けることができる講座となっている。
○鳥取県魅力ある展示支援事業補助金
県民にゆかりのある作家の存在や作品の魅力を知ってもらうとともに、作家の励みになるなど、県内での地域文化振興に寄与している。
○鳥取県収蔵品等調査活用支援事業補助金
所蔵されたままとなって日の目を見なかった資料や美術作品等が発掘され、後日、展示会等が開催されるなど、埋もれた県民財産を再評価・再認識するのに有益となっている。
〇「とっとりアートスタート」推進事業
H22、未就学児へのより積極的な働きかけが可能な市町村の関与が不可欠として、市町村への間接補助金へ移行した。活動に対しての支援は市町村間で温度差があり、今後も特に未実施市町村を中心として事業への理解を求めることが必要。
今後も継続して市町村の主体的な取組が定着するよう市町村の意識啓発等を進め、事業実施地域、活動団体、事業数の増加を目指して取り組んでいく。
〇とっとりの文化芸術探訪事業
・顕彰活動立ち上げ支援事業
地元の文化に対する県民の“気付き”を促し、地域の魅力の再発見に繋がった。
・全国発信事業
尾崎放哉・・・20年度から行っている書道展には県外からも多数の応募があり、県内外から注目を集めている。
〇地域の伝統芸能魅力発見・発信事業
〇芸術・文化に親しみやすい環境整備支援事業補助金創設初年度は、助成件数が3件と制度が定着していなかったが、継続して実施することで交付申請件数も増加、制度が定着してきている。