これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<事業概要>
平成30年9月末現在、振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺の被害は、前年同期と比べ、認知件数、被害額がともに減少しているものの、高齢者を狙ったオレオレ詐欺や比較的若い年齢層が被害者となる有料サイト未納料金名目の架空請求詐欺などが依然として発生し、広く県民に被害を及ぼしている。中でも架空請求詐欺は全体の半数以上を占めるほか、コンビニエンスストアで販売されている電子マネーを購入させる「電子マネー型」が増加しています。
このため、警察官OBによる「特殊詐欺被害防止アドバイザー」4人が、コンビニや金融機関等を繰り返し巡回し、従業員や職員等に対する積極的かつ的確な防犯指導や声かけ訓練等を推進して特殊詐欺被害を水際で阻止する体制を構築するとともに各地区での防犯講習会や高齢者訪問活動など顔の見える広報啓発活動を実施し、県民の財産を保護するための活動を実施している。
<取組等>
(1)平成26年6月補正予算で当事業が認められ、現在、4人(東部班2人、西部班2人)の特殊詐欺被害防止アドバイザーを配置し、活動に従事している。
(2)平成27年度以降も当事業の継続が認められ、現在、第4期目として活動に従事している。
(3)県下に配置された4人のアドバイザーが、訓練対象店舗に対して、最新の手口を教養するなどの声かけ指導を実施しているほか、ロールプレイング方式による声かけ訓練を実施し、金融機関やコンビニと連携した水際阻止対策を実施している。
(4)各地区での防犯講習会や高齢者訪問活動など顔の見える広報啓発活動を実施している。
これまでの取組に対する評価
<自己分析>
平成29年中の特殊詐欺の被害は、認知件数71件(被害額約1億473万円)で、本年は9月末現在で、認知件数21件、被害額約1,193万円である。
本年は、昨年同期と比べ、認知件数は33件減少し、被害額は約7,410万円減少している。 一方、送金直前で被害を未然に防ぐ水際阻止は、平成29年中、阻止件数79件(阻止金額約5,294万円)で、本年は9月末で34件、阻止金額約1,004万円と、アドバイザーの運用開始以降、一定の効果が現れているが、特殊詐欺の手口は年々傾向が異なり、被害者がたとえ電話段階でだまされたとしても、犯人に現金を渡さないため、金融機関職員、コンビニ従業員等に対し、特殊詐欺の最新の手口や声かけ要領の指導を継続して実施するなど、今後も水際での被害阻止に重点を置いた事業を継続して行っていく必要がある。
○特殊詐欺認知状況
平成24年 17件 約6,745万円
平成25年 29件 約9,200万円
平成26年 28件 約1億5,909万円
平成27年 36件 約7,150万円
平成28年 25件 約6,944万円
平成29年 71件 約1億473万円
平成30年 21件 約1,193万円(9月末)
○特殊詐欺水際阻止状況
平成24年 33件 約7,383万円
平成25年 21件 約2,596万円
平成26年 50件 約1億612万円
平成27年 58件 約7,401万円
平成28年 54件 約5,942万円
平成29年 79件 約5,294万円
平成30年 34件 約1,004万円(9月末)