これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・空き家等を利活用するための手法を学び、実際の事業化を模索する機会として、鳥取市主催(県:共催)のリノベーションスクールが平成26年度から計5回開催され、県も企画の検討〜開催準備等に係る支援を実施。各回延べ1,000人を超える参加者・聴講者が集まるなど、空き家の利活用について注目を集めた。
・平成28年7月に県建築士会、宅建協会等の専門4団体により「とっとり空き家等利活用推進協議会」が設立され、協議会が行う『空き家・空き土地無料相談会』や『空き家利活用の先進地視察』等の人材育成事業などについて県も支援を行っている。
・空き家の利活用について広く県内への意識醸成を図るため、平成27年は県、平成28年以降は「とっとり空き家等利活用推進協議会」主催により、空き家のリノベーションや利活用に係るシンポジウム(講演会)を市町と連携(共催)して開催している。
・平成30年5月には、空き地・空き家対策研究PT(第1回)が開催され、空き地・空き家に関わる県の担当課や、空き家問題に熱心に取り組む市町、専門家団体等が集まり、現状の取組等の報告と情報共有が行われた。引き続き課題の整理や対策の研究等を行うこととされ、様々な方向からテーマ化された課題に対し解決への模索が進められている。
これまでの取組に対する評価
<評価できる点>
・とっとり空き家利活用推進協議会が実施してきた『空き家・空き土地無料相談会』においては、平成28年度は年1回、平成29年度以降は年2回の対応を行っており、相談への対応実績も増加している。
・リノベーションスクールや、空き家利活用シンポジウムの開催等を通じ積極的な情報提供等を行っていることで、空き家問題の認知や取組意識の醸成が図られていると考えられる。
・これまで空き家問題に対しては、県、市町村、研究機関、各専門家団体等がそれぞれ個別に取組を進めることが多かったが、専門家団体による協議会設立やPTの開催等より、県内の関係機関が連携して問題解決に向かう枠組みづくりが進んでいる。
<改善点>
・とっとり空き家利活用推進協議会が開催する相談会等により、物件の掘り起こしや空き家バンク等への誘引へのについて一定の成果を上げているものの、掘り起こした物件が具体的な利活用に繋がった実績が少ない(確認が難しい)。空き家のより一層の利活用を進めるためには、物件を掘り起こした後の流れについても、仕組みとして確立していくことが必要。
・市町村では空き家バンク等を中心に空き家の利活用についての取組が進んでいるが、一方で利活用希望者とのトラブル発生や、相続問題への対応等の負担も増加しており、専門家(協議会)の支援や連携への要望について具体的な対応を進めていく必要がある。