1 査定結果
・埋蔵文化財センター古代まつりについては、既に一定程度の啓発効果がありますので拡充は不要と考えます。
2 要求理由
・文化財保護法改正に伴って、地域の歴史や文化財を今まで以上に活用して地域振興に結びつけることを求められている。県東部では当センター及び青谷調査室が、県西部ではむきばんだ史跡公園が普及啓発活動を実施しているが、県中部ではこうした活動実績が低い。これまでのイベント参加者の声やアンケートなどから、東部のイベントに中部の方が参加されている例も多く、県中部でのイベント開催を望む声は多い。当センターとしても全県的に取り組む必要がある。また実施にあたっては、地元自治体と共催し、地域振興及び郷土愛の醸成をねらい、地域の活性化を推進する。
・当センターへの来館者は増加(倍増)しているが、遺跡ジオラマ展示装置は鳥取西道路関連遺跡など近年の重要遺跡が反映できていないなど情報提供がまともにできておらず、待ったなしの状態である。
ジオラマの改修を行うよりも展示デジタルコンテンツ閲覧装置があれば、遺跡地図情報や発掘調査映像など複数の考古学情報コンテンツを来館者のニーズに合わせて提供することができる。
最新の遺跡情報の提供やリアルタイムな情報の更新、多くの方に直感的に親しむことができる「デジタルコンテンツ」は従来型展示に比べて、普段触れることができない遺物や現地で確認できない遺構を立体的に、横・上・内側など普段見えない角度からの観察ができたり、古墳や山城など現地では全体形状を把握しにくいものを映像で俯瞰することで詳細に観察することができ、非常にリアルに遺物・遺跡を体感することができる。
展示デジタルコンテンツは、来館者に地元の文化財のすばらしさを伝えるのに効果的であり、それが地元であれば郷土愛につながり、県外者であれば印象的なPRとなる。なおかつ、文化財の情報「保存」のためにも重要である。
また、普及啓発、とりわけ文化財の学校教育への活用が求められる中で、展示デジタルコンテンツが非常に効果的かつ有効である。
3 調整要求内容
(1)古代まつり(中部)開催に係る会場設営の委託料
古代まつり(東部)の経費の一部を中部開催に係る経費に振り替える。
(2)展示デジタルコンテンツ作成及び閲覧装置に係る委託料
情報発信の新たな方法を構築するため、従来型のレプリカによる情報発信を進度調整とする。
4 調整要求額
委託料(単位:千円)
当初要求額 | 査定額 | 調整要求額 | 調整後合計額 |
4,726 | 1,897 | 626 | 2,523 |