趣旨・目的
〇平成30年6月に公布・施行された「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」第11条及び第17条並びに法律を踏まえ同年10月に全国に先駆けて策定した「鳥取県障がい者による文化芸術活動推進計画」6(3)及び(5)に基づき、障がい者の国際的な催しへの参加及び障がい者による文化芸術の海外発信の推進を図る。
〇障がいのある方の文化芸術活動の発表機会拡大のほか、障がいのある方とない方が交流する機会や障がい理解を深める機会の創出により、障がいのある方の社会参加の促進を図り、共生社会の実現につなげる。
〇鳥取県が誇る舞台芸術を海外で発信することにより、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた機運醸成を図る。(「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた障がい者の芸術文化活動推進知事連盟」の発起人として、継続的に取り組む。)
事業背景
〇平成29年度にフランス・ナント市で実施された「2017ジャパン×ナントプロジェクト」での「障がいのある人とない人が共につくる劇団『じゆう劇場』」の公演の成功により、「じゆう劇場」の芸術性の高さを評価され、通常は利用が難しい東京芸術劇場において初の東京公演を今年度開催することができることとなった。このことにより、鳥取県の先進的な取組を全国にPRする機会を創出することができた。
〇知名度が向上したことにより、今年度開催した県内公演の観覧者数が、今年度有料となったにもかかわらず増加したほか、今年度、健常の方が新たに参加者として加わったり、参加への問い合わせが増えるなど劇団に興味を持つ人が増えてきたりしている。
〇海外での公演を経験したことにより、参加者の自信や意欲の向上につながり、専門的な俳優術を身に付けたいという参加者(障がいのある方)が出てきたため、今年度新たな取組として、よりレベルの高い演技を求める作品づくりを行い、出張公演として県内の学校等で公演を行った。このことにより、意欲的に活動を行っている方の発表機会を拡大することができ、また、一般の方が障がい者の演劇活動に触れる機会を拡大することができた。
事業概要
ナントでの公演の成果を受け、引き続き海外公演を実施することにより、鳥取県が誇る「じゆう劇場」の先進的な取組を国内外へ向けて更にPRし、また、障がい者による文化芸術活動の発表の機会を広げていくため、「障害者の文化芸術国際交流事業」の「2019ジャパン×タイプロジェクト」への「じゆう劇場」の参加を支援する。
<文化庁委託事業 障害者の文化芸術国際交流事業「2019ジャパン×タイプロジェクト」概要>
【開催日時】平成31年7月中旬〜11月上旬
【会場】バンコク芸術文化センター(タイ)
【内容】
(1)アール・ブリュット展
(2)障害者の優れた舞台芸術の発表(7月)
「2017ジャパン×ナントプロジェクト」で評価を受けた団体等による演劇、ダンス、音楽、伝統芸能等の舞台芸術公演
※この中で、じゆう劇場の公演を実施予定
(3)国際研究フォーラム ほか
【主催】文化庁、障害者の文化芸術国際交流事業実行委員会ほか
<じゆう劇場の概要>
鳥の劇場のプロデュースにより、平成25年8月に活動を開始したプロジェクト。障がいのある人とない人が一緒に舞台を作り、日常生活では隠れがちなそれぞれの豊かさを発見し、その素晴らしさを観客と分かち合うことや、今後築いていかなければならない共生社会を先取りした風景を観客に提示することを目指して活動を行っている。
事業費
9,265千円