○家庭用太陽光発電は、2019年11月から、固定価格買取制度(FIT)による買取期間が満了する家庭が順次発生(2019年問題)し、県内では、平成31年度だけで約2,800件の家庭が該当する見込みである。
○今後は自家消費の拡大を検討する家庭が増える見込みであり、エネルギーの「地産地消型ライフスタイル」への転換を促すチャンスである。
○定置用蓄電池及び電気自動車等充給電設備(V2H)は、再生可能エネルギーで発電した電気の効率的な利用や電力需要のピークシフトへの貢献、非常時のバックアップ電源として活用することができ、本県が目指す地域エネルギー社会の実現に欠かせない機器である。
○一方、太陽光発電設備を長期にわたり利用していただくためには、適切な保守点検が必要であり、FIT法上も保守点検が義務付けられているが、家庭用太陽光発電事業者の多くに周知されていない。
○保守点検を促進していくために、広報活動や県内事業者の点検技術者養成等を行っていく必要がある。
(参考)
○電気自動車等充給電設備(V2H)について
・V2Hは、電気自動車等(EV・PHV等)の電気を住宅に供給することを可能とする設備である。
・これにより、電気自動車等を家庭用蓄電池として、太陽光発電の蓄電や停電時の非常用電源として活用することが可能となる。
・更に、電気自動車等は移動蓄電池として避難所等へ駆けつけ、電力供給を行うことも可能である。
・今年度、災害時に避難所等に電源供給のため駆け付けていただける電気自動車等を登録する「とっとりEV応援隊(仮称)」制度を創設する予定であり、「とっとりEV応援隊」への登録を補助要件とする。
(2)(制度要求)とっとりEV応援隊制度
【要求額 0千円】
<名称>とっとりEV応援隊(仮称)
<目的>災害時の避難所等への電力確保を図るとともに、EV・PHVの蓄電池としての価値を訴求する。
<内容>災害時に避難所等に駆け付けていただける県民・事業者を登録。災害時には登録者に連絡が届き、無理のない範囲で参集。
<主な特典>
・応援隊ステッカー等をプレゼント
・自動車関連事業者からサービスが受けられる
(3)(新規)太陽光発電設備保守点検促進事業
【要求額 250千円】
太陽光発電設備の適切な保守点検を促進するため、保守点検事業者団体に対し、普及啓発や点検技術者養成研修に要する経費を支援する。
実施主体 | 保守点検事業者団体 |
補助額 | 1/2 |
事業内容 | 普及啓発事業、県内保守点検技術者養成事業 |
補助対象経費 | 講師謝金、特別旅費、印刷費、委託費、物品購入費、使用料、 ほか |
(参考)
・温室効果ガス削減には、FIT終了後も太陽光発電を長期利用する必要があり、そのためには適切な保守点検が必要である。また、FIT法でも、発電事業者による定期的な保守点検の実施を義務付けている。
・設置者が保守点検を行わないと、パネル等の故障に気付かず発電量が低下したまま発電したり、火災事故やパネルの飛散等につながる恐れがある。
・しかし、点検の実施義務を知らなかったり、点検費用がかかり、罰則もないことから先延ばしにしておくなど、保守点検が進んでおらず、発電事業者への普及啓発が必要である。また、県内保守点検技術者も少ないのが現状。
・太陽光発電設置家庭での保守点検の徹底につなげていくため、県内の太陽光発電設置家庭へのサポートを行う保守点検事業者団体へ保守点検実施の普及啓発や保守点検技術者の養成等を行う事業に対して補助を行う。