事業名:
学校現場における働き方改革推進事業
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教育委員会 教育人材開発課 人事企画・業務改善担当
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
31年度当初予算要求額 |
17,169千円 |
2,381千円 |
19,550千円 |
0.3人 |
0.0人 |
0.0人 |
30年度当初予算額 |
11,439千円 |
1,589千円 |
13,028千円 |
0.2人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:17,169千円 (前年度予算額 11,439千円) 財源:国1/3
事業内容
1 事業概要
○【拡充】教員業務アシスタント(非常勤職員)の配置
学校現場における働き方改革推進の一環として、教員の負担軽減のため、国補助事業を活用し、学習プリント印刷や授業準備など教員の事務作業をサポートするスタッフを非常勤職員(教員業務アシスタント)として県立学校、公立小中学校の一部に配置するもの。
2 現状・背景
○近年、生徒指導、いじめ・不登校への対応、特別な支援を必要とする児童・生徒への対応、部活動業務は複雑化、多様化するとともに、増加する一方であり、その多くを教員が担っている。
○また、アクティブラーニング、授業時数の増加を伴う小学校における英語の教科化等といった新たな学習指導要領などに対応するための時間、何より教材研究等、児童・生徒への指導の充実のための時間が、通常勤務時間内には確保しにくい現状。
○こういった現状の中、文部科学省が平成28年度に実施した勤務実態調査において、教職員の勤務実態が看過できない状況であることが判明。同時期に実施した本県調査(28年9月分)では、月100時間超の時間外勤務者が小中学校あわせて143人もいるなど、改善すべき喫緊の課題であると改めて認識。
○上記調査結果を受けて、中央教育審議会(働き方改革特別部会)において平成29年度に、「学校における働き方改革に係る緊急提言」がとりまとめられ、本件スクール・サポート・スタッフの配置について提言。
○なお、本県29年度勤務時間調査においても同様の状況が続いており、働き方改革の取組推進のため、平成29年度末に、学校における働き方改革に係る基本方針となる「鳥取県教育委員会学校業務カイゼンプラン」を策定し、過労死ラインとされている月80時間超の時間外勤務者の解消と一人当たり時間外業務時間の25%削減(平成29年度比:平成32年度に達成)を目標設定。
3 教員業務アシスタント(国1/3、交付税措置)
(1)配置人数・・・小中学校19名(10名)、県立学校4名(3名)
(2)時間数等・・・940円×週20時間×35週(940円×週20時間×42週)
(3)要求額・・・17,169千円(11,439千円)
※かっこ書きは前年度予算額
4 非常勤職員を配置する必要性
○校務分掌業務における事務作業は、全教員が分担して行っているが、特に小学校では授業の空き時間もないことから放課後を利用して対応しており、サポート体制の構築が必要。
○中学校、高校においては、時間外業務の主要因は部活動と校務分掌業務であり、部活動指導員の配置促進や部活動休養日設定の取組と併せて、事務業務の合理化についても推進する必要がある。
○学校全体の負担軽減のためには、働き方改革部会での提言にもあるとおり、教員でなくてもできる業務を見直すという観点から、プリントの印刷業務などの教員の補助的な事務作業は、非常勤職員を事務室ではなく職員室に配置した上で、業務を集約することが合理的かつ効率的。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○これまでの取組状況
平成22年の実態調査結果を踏まえ以下の取組を実施
・「帰らーDAY」「リフレッ週」(一斉退庁日・一斉退庁週)の設定
・管理職による勤務状況把握の徹底
・各学校内の衛生委員会での対策検討
「教職員いきいき!プロジェクトチーム」での対策検討と実施
・「ノー会議デー」の設定
・勤務時間管理サポートシステム等の全県立学校への導入
・学校改善モデル校における業務改善取組の実施
・教職員の業務の一部取り出し(障がい者雇用の活用)
・電子掲示板の導入、個別事務の見直し等
平成26年度の学校改善モデル校での取組を踏まえ以下の取組を実施
・「学校カイゼン活動の手引き」の発行
・県立学校で学校カイゼン推進校を指定し、モデル校の取組を参考に学校カイゼン活動を実施。県教委が校内研修講師を派遣し、活動支援
近年は、県議会等からの指摘も受け、市町村立学校への支援を強化
・市町村立学校等への研修講師の派遣
・平成28年2月に、市町村教育委員会等と協同し、多忙解消・負担感軽減に向けた「市町村立学校に係る業務改善アクションプラン」を策定し、課題の共通認識を図り、業務改善の取組を推進。
・平成28年度以降、毎年県教委から各市町村教委へ時間外業務時間数に関する調査を行うこととし、平成29年度からは、時間外業務が月80時間を超える職員数や対応状況を調査項目に加えたところ。
・平成29年度には、国モデル事業「学校現場における業務改善加速事業」を活用し、鳥取市内の小中学校をモデル校として業務改善の取組を推進するとともに、業務の効率化及び負担軽減を図るため、県も財政支援し、市町村立学校の統合型業務支援システムを全市町村共同調達し、平成30年4月から運用開始。
・平成29年度末には、学校現場における働き方改革に係る基本方針となる、「鳥取県教育委員会学校業務カイゼンプラン」を策定し、時間外業務の削減目標や削減に向けた基本施策等を決定。
・平成30年度から、同プランに掲げる取組項目の1つとして、国補助事業を活用し、本件教員業務アシスタントを全県に13名(小学校7名、中学校3名、高等学校3名)配置。
これまでの取組に対する評価
実態調査結果とプロジェクトチームにおける検討結果を踏まえ、教職員の多忙解消と負担感軽減のための対策を順次実施してきたところであるが、なかなか目に見える効果を確認するまでには至っていなかった。
平成26年度以降、管理職に対するセミナー開催や業務改善研修を実施するなどして、徐々に職場改善意識は醸成されつつあると認識しているところであるが、意識醸成は意識が定着するまで継続的に行う必要がある。
また、学校改善モデル校での取組を通じて学校現場でのカイゼンのありようが示され、取組効果も確認できたことから、これを活用し、学校カイゼン推進校を中心に全県的に各学校が学校カイゼン活動に取り組めるよう各階層に向けた意識醸成と支援を行っていく必要がある。
特に取組が遅れている市町村立学校においても、平成28、29年9月の勤務時間調査により、月80時間を超えて時間外業務を行う教職員が多数いることが判明しており、取組強化が求められているが、平成29年度の国モデル事業を活用した小中学校でのカイゼン活動により、約3割の教職員が取組前と比べて時間外業務が減少したと回答するなど、一定の成果が出ているところ。
<公立学校教職員取組後アンケート結果>
・平成26年度(モデル校)
取組前と比べて時間外業務が減少した:34%
取組前と比べて1日の充実感を感じる: 31%
・平成27年度(県立学校カイゼン推進校12校)
取組前と比べて時間外業務が減少した:23%
取組前と比べて1日の充実感を感じる:12%
・平成28年度(県立学校カイゼン推進校12校)
取組前と比べて時間外業務が減少した:26%
取組前と比べて1日の充実感を感じる:11%
・平成29年度(県立学校カイゼン推進校8校)
取組前と比べて時間外業務が減少した:20%
取組前と比べて1日の充実感を感じる:12%
・平成29年度(市町村立学校モデル校2校)
取組前と比べて時間外業務が減少した:29%
取組前と比べて1日の充実感を感じる:14%
<教員業務アシスタントの配置効果(平成30年度)>
・時間外業務の削減
アシスタント配置校を学校業務カイゼンのモデル校として位置付け、意識啓発を含めて時間外業務削減等の取組を行った結果、年々教育課題が増大する中、配置校の28%の教員が「今年度の取組により時間外業務が減った」と回答しており、負担軽減が図られている。
・教員の勤務時間に対する意識の高まり
配置校の54%の教員が、「今年度の取組を通じて勤務時間に対する意識が高まった」と回答しており、今後も、配置による直接効果以外にも、業務効率の向上等による時間外業務削減効果が継続することが期待される。
・業務削減
配置校の65%の教員がアシスタントに業務を依頼しており、印刷業務等を集約することで教員の事務負担が軽減されている。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
11,439 |
3,813 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
7,626 |
要求額 |
17,169 |
5,163 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
12,006 |