1 目的、背景
○米子ソウル便の週6往復への増便、米子香港便の週3往復への増便のほか、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を控え、鳥取県内を訪れる外国人旅行客は増加傾向が続く見込み。
○国外、県外からの観光客の交通手段として、自家用車、レンタカー以外では、交通結節点となる空港や駅から発着する路線バスがメインであるが、路線バスが多く発着する鳥取、倉吉、米子各駅のバスターミナルでは「どのバスに乗れば目的地に行けるかわかりづらい」と路線バスの利便性に関する指摘が多い。
○主要結節点からの二次交通の利便性向上は、海外インバウンド観光客、国内観光客の県内における周遊性を高め、県内広域にわたる経済活性化を図るうえで極めて重要であり、県が主体的に取り組んでいく必要がある。
⇒海外インバウンド観光客、国内観光客の移動利便性の向上、公共交通の利用促進に向けた部局横断的なワーキンググループとして「鳥取県交通ネットワークワーキンググループ」を立ち上げ、交通ネットワーク機能の強化に向けた事業を検討。
○そこで、県内バス路線のうち、国際定期便が就航する米子鬼太郎空港があり、再編実施計画を策定した西部地域のバス路線から先行的に路線番号の設定、案内表示の改良を行い、主要結節点である駅からの二次交通利便性向上を図る。
2 事業概要
西部地域のバス路線に番号設定(ナンバリング)するとともに、主要結節点である米子駅前のバスターミナルにおいて、ナンバリングを活用した案内表示の設置等を実施し、交通結節点における路線バスのわかりやすさ、使いやすさの向上を図り、海外インバウンド観光客や国内観光客の移動利便性、満足度の向上をつなげる。
※地域公共交通再編実施計画を策定した西部地域から先行的に実施。
→東部、中部地域では、現在、再編実施計画の策定等に向けた議論を行っているところであり、その議論を見据えた上で、効果的な番号設定、案内表示についても検討していく。
3 事業内容
(1)西部地域バス路線番号設定、バスターミナル表示案作成事業 1,600千円
バス事業者、観光関係団体、国際交流財団、バス協会、県などの実務者で構成する検討会議を設置し、
・西部地域の乗合バス路線への番号設定
・バスターミナルにおける番号表示等を活用した効果的な案内表示案の作成
等を実施。
※県の委託事業として実施。
<対象路線>
西部地域で運行する乗合バス路線 約30路線 約80系統
(2)案内表示設置等補助事業 1,000千円
米子駅前バスターミナルにあるバス路線の案内表示等を路線番号・英語表記を活用したわかりやすい内容に改良する経費や路線番号を盛り込んだ観光客向けバスマップ(日本語版・英語版、各4,000部)の作成経費を支援。
実施主体:(一社)県バス協会
補助率:1/2
補助上限:1,000千円
※米子駅前バスターミナルの主な改修箇所(案)
・主な行き先別バス乗り場案内板新設
・各乗り場方面表示変更
・のりば案内
・総合時刻表
・バス路線略図
※バス車両の行先表示器やバス停時刻表への路線番号の掲出は、各バス事業者において実施。
4 その他
(1)バスネット等との連携
バスネット検索結果への路線番号情報の追加や駅観光案内所との路線番号情報の共有等を行うことで、バスターミナル到着前や途中下車後の観光客のさまざまな動きに対応していく。
(2)今後のスケジュール
令和元年度 西部地域で実施
令和2年度 中部地域での実施を予定
※令和2年4月の再編事業実施を目標として再編実施計画策定に向けた議論を実施中。
令和3年度 東部地域での実施を予定
※再編計画の議論に加え、鳥取市が生活交通創生ビジョンを今年度中に策定予定であり、同ビジョン策定後の次年度以降の動きに合わせ議論を進めていく。