現在の位置: 予算編成過程の公開 の 令和元年度予算 の 警察本部の特殊詐欺被害水際阻止強化対策事業
平成31年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:警察費 項:警察活動費 目:刑事警察費
事業名:

特殊詐欺被害水際阻止強化対策事業

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警察本部 警察本部会計課 予算係 

電話番号:0857-23-0110(代)  E-mail:keisatukaikei@pref.tottori.lg.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
31年度当初予算要求額 9,518千円 7,144千円 16,662千円 0.9人 4.0人 0.0人
30年度当初予算額 9,402千円 4,767千円 14,169千円 0.6人 4.0人 0.0人

事業費

要求額:9,518千円  (前年度予算額 9,402千円)  財源:国1/2 

事業内容

1 鳥取県における特殊詐欺被害の現状

鳥取県における特殊詐欺被害は、平成30年9月末現在21件約1,193万円と、認知件数は前年同期比で33件減少、被害額は約7,410万円の減少となっているものの、高齢者を狙ったオレオレ詐欺や比較的若い年齢層が被害者となる有料サイト未納料金名目の架空請求詐欺などが依然として発生している。

     また、コンビニエンスストアで販売されている電子マネーを購入させる「電子マネー型」が増加する等、特殊詐欺の手口も巧妙化しており、特殊詐欺事件捜査の最前線に立つ警察が、それらに応じた水際対策を行うとともに、県民に広く広報活動を行わなければ、鳥取県内における特殊詐欺被害の減少は望めない。
    【特殊詐欺被害金額】
    区分
    平成26年中
    平成27年中
     平成28年
    平成29年
     平成30年
    鳥取県
    1億5,909万円
    7,150万円
    6,944万円
    1億473万円
    1,193万円
    ※平成30年は9月末現在

2 事業概要

鳥取県では、消費者被害を含む特殊詐欺被害について、高齢者の割合が多く占めていたところ、昨今、コンビニエンスストアを犯行の舞台として、高齢者以外の世代(主に20代から50代)を標的とした被害も激増したことから、従来の高齢者対策に加え、これまでに直接的な広報を受けていない世代に対する被害の抵抗力を強化するため、県下自治体、各事業者を巻き込んだ被害防止対策を推進する。
 鳥取県消費生活センターと連携し、
     ○ 被害に遭わないための抵抗力強化(広報啓発)
     ○ だまされても被害金を渡さない対策(水際対策)
を図り、見守り活動の輪を広げ、地域ネットワークの構築に資することを目的とする。

3 事業内容

 専門的知識を有する警察官OBを非常勤職員(特殊詐欺被害防止アドバイザー)として雇用し、以下の事業を実施する。

(1)被害に遭わないための抵抗力強化(広報啓発)
ア 圧着はがきを活用した意識啓発
 特殊詐欺等の犯行グループから捜査の過程で押収した名簿の登録者に対し、注意喚起の内容を記載した圧着はがきを郵送し、登録者自身が被害対象となっていることを意識啓発し、危機意識の醸成を図る。
イ あんしん安全トリピーメールを活用した啓発及び登録の普及
 鳥取県安心安全情報配信・収集システム(「あんしんトリピーメール」)が被害防止に効果的であることから、各種会議、会合等を通じて周知し、登録の普及を図る。
ウ 防災行政無線を活用した積極的広報実施に向けた環境構築
 広く県民に情報を提供するため、自治体の防災行政無線による被害防止広報が積極的に行われるよう、各自治体への働きかけを強化する。
エ 特殊詐欺対策電話用機器の普及
 消費生活センターにおいて所管している特殊詐欺対策電話用機器について、広報・訓練等の機会を捉えて積極的に周知し、同機器の普及を図る。
オ 高齢者福祉施設対策
 高齢者が通所している福祉施設を訪問し、高齢者自身のほか施設職員に対しても教養を行い、警察との連絡体制を確立するほか、施設職員の訪問先においても注意喚起が行えるよう協力を求める。
 警察官OBが行う注意喚起であり、タイムリーな情報を交えながらの広報となるため、形式的な広報とならず、その重要性が理解されやすい。
(2)だまされても被害金を渡さない対策(水際対策)
ア コンビニエンスストア・金融機関に対する水際阻止対策の強化
 コンビニエンスストア・各金融機関を巡回し、職員に対して、ロールプレイングにより指導訓練し、消費者(利用者)・高齢者に対する被害防止対策を推進する。
 コンビニエンスストア等防犯協議会や金融機関防犯協議会に働きかけ、消費者(利用者)・高齢者に対する見守り活動ができる環境作りを行う。
 また、消費生活センターと連携し、長年警察が蓄えてきたノウハウを十分に活用しながら、対象者の発見から通報・警察官の臨場に至るまでの一連の流れを、金融機関職員・居合わせた利用者を交えて模擬訓練を行う。
イ 無人ATM対策
 被害者が誘導される無人ATMの警戒のほか、設置管理者やATM周辺施設管理者に対する被害防止のための注意喚起協力を依頼し、見守り活動の輪を広げる。

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

<事業概要>
  平成30年9月末現在、振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺の被害は、前年同期と比べ、認知件数、被害額がともに減少しているものの、高齢者を狙ったオレオレ詐欺や比較的若い年齢層が被害者となる有料サイト未納料金名目の架空請求詐欺などが依然として発生し、広く県民に被害を及ぼしている。中でも架空請求詐欺は全体の半数以上を占めるほか、コンビニエンスストアで販売されている電子マネーを購入させる「電子マネー型」が増加しています。  
  このため、警察官OBによる「特殊詐欺被害防止アドバイザー」4人が、コンビニや金融機関等を繰り返し巡回し、従業員や職員等に対する積極的かつ的確な防犯指導や声かけ訓練等を推進して特殊詐欺被害を水際で阻止する体制を構築するとともに各地区での防犯講習会や高齢者訪問活動など顔の見える広報啓発活動を実施し、県民の財産を保護するための活動を実施している。

<取組等>
(1)平成26年6月補正予算で当事業が認められ、現在、4人(東部班2人、西部班2人)の特殊詐欺被害防止アドバイザーを配置し、活動に従事している。
(2)平成27年度以降も当事業の継続が認められ、現在、第4期目として活動に従事している。
(3)県下に配置された4人のアドバイザーが、訓練対象店舗に対して、最新の手口を教養するなどの声かけ指導を実施しているほか、ロールプレイング方式による声かけ訓練を実施し、金融機関やコンビニと連携した水際阻止対策を実施している。
(4)各地区での防犯講習会や高齢者訪問活動など顔の見える広報啓発活動を実施している。

これまでの取組に対する評価

<自己分析>  
 平成29年中の特殊詐欺の被害は、認知件数71件(被害額約1億473万円)で、本年は9月末現在で、認知件数21件、被害額約1,193万円である。
 本年は、昨年同期と比べ、認知件数は33件減少し、被害額は約7,410万円減少している。 一方、送金直前で被害を未然に防ぐ水際阻止は、平成29年中、阻止件数79件(阻止金額約5,294万円)で、本年は9月末で34件、阻止金額約1,004万円と、アドバイザーの運用開始以降、一定の効果が現れているが、特殊詐欺の手口は年々傾向が異なり、被害者がたとえ電話段階でだまされたとしても、犯人に現金を渡さないため、金融機関職員、コンビニ従業員等に対し、特殊詐欺の最新の手口や声かけ要領の指導を継続して実施するなど、今後も水際での被害阻止に重点を置いた事業を継続して行っていく必要がある。

○特殊詐欺認知状況 
  平成24年 17件 約6,745万円
  平成25年 29件 約9,200万円
  平成26年 28件 約1億5,909万円
  平成27年 36件 約7,150万円
  平成28年 25件 約6,944万円
  平成29年 71件 約1億473万円
  平成30年 21件 約1,193万円(9月末)

○特殊詐欺水際阻止状況    
  平成24年 33件 約7,383万円
  平成25年 21件 約2,596万円
  平成26年 50件 約1億612万円
  平成27年 58件 約7,401万円
  平成28年 54件 約5,942万円
  平成29年 79件 約5,294万円
  平成30年 34件 約1,004万円(9月末)




要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 9,402 4,701 0 0 0 0 0 20 4,681
要求額 9,518 4,759 0 0 0 0 0 20 4,739