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令和2年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  政策戦略事業要求      支出科目  款:商工費 項:工鉱業費 目:中小企業振興費
事業名:

観光産業のAI・IOT活用による需要予測システム研究事業(生産性革命)

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商工労働部 企業支援課 経営革新・経営改善担当 

電話番号:0857-26-7243  E-mail:kigyou-shien@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
令和2年度当初予算額 21,570千円 4,722千円 26,292千円 0.6人 0.0人 0.0人
令和2年度当初予算要求額 21,570千円 4,722千円 26,292千円 0.6人 0.0人 0.0人
R1年度6月補正後予算額 0千円 0千円 0千円 0.0人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:21,570千円  (前年度予算額 0千円)  財源:単県 

政策戦略査定:計上   計上額:21,570千円

事業内容

1 背景・目的

〇本県経済の屋台骨である中小企業の生産性の向上を図ることが重要で、特に、GDPの7割を占めるサービス産業の生産性は付加価値を創出する上でも必要不可欠。

    〇その中でも、観光関連産業である宿泊・飲食サービス産業の労働生産性は極めて低く、特に旅館業ではITツールの導入が進んでおらず、一人当たりの労働生産性が低い。
    〇また、宿泊業に対するITツールは数多く開発され導入されてきたが、高齢化や従業員の流動性が高いことから、使いこなせないといった声が多い。
    〇こうした状況を打開するため、IT企業、ビッグデータ保有企業、シンクタンク及び各温泉地域の代表的な旅館及び県でコンソーシアムを立ち上げ、小規模事業者でも利活用できる仕組みづくりの構築を目指す。(共創型IT推進)
    〇コンソーシアムは、旅館業の労働生産性で重要な要素である労務シフト管理・予約管理等について、AI・IoT技術による需要予測に基づく業務プロセス改善を行い究極の生産性向上に向けた実証研究を行う。(ベストプラクティス事業)

2 実証研究の内容

ビッグデータを基にAIで解析し半年先の需要予測を行い、温泉組合にはアクセス予測情報、旅館には宿泊予測と業務プロセス改善に向けた利用方法を提供し、現場で改善していく取り組みを実証研究する。
<需要予測のアウトプットデータと活用例>
【宿泊者数】 旅館全体、棟別、部屋のグレード別など
全体数 ⇒休館日の設定、労務シフト管理の最適化 ⇒働き方改革 ⇒人材不足の解消
棟別数 ⇒棟別の従業員の適正配置 ⇒労働投入量の最適化 ⇒ムダ削減とおもてなし向上が同時進行
部屋のグレード別 ⇒部屋・グレード別の最適な割当設定(稼働率向上) ⇒在庫の適正化 ⇒収益率の上昇

【アクセス情報】 各温泉組合への都道府県別アクセス地域 ⇒ 温泉組合事業における戦略的プロモーション等
<使用するビックデータとAI>
【ビックデータ】 情報連携プラットフォーム(気象データ・宿泊実績データ・観光情報など)
【AIエンジン】 経産省委託事業で開発された「観光予報プラットフォーム」の人工知能
<実証研究のプロセス>
労働生産性を飛躍的に高めるため、労務シフト管理・予約管理業務等についてプロセス改善を以下のとおり実証研究し、実証モデルとして3旅館でベストプラクティス(最も効率的で効果的な手法)を構築する。(3か所で実証研究しその後、水平展開させる)
(1)3旅館の宿泊情報について、過去のデータの収集と現在の業務プロセスを調査し見える化する。
(2)気象データ・宿泊実績データ・イベント等をビッグデータ化し、AIで半年先までの需要予測を行う。(宿泊・アクセス情報)
(3)需要予測したデータを業務プロセスに組み込み効果検証しながら、需要予測方法と新たな業務プロセスを確立する。(try&error)
(4)新たな業務プロセスとその効果についてベストプラクティスとして取りまとめる。

3 実施スキーム

国の競争的資金を活用して、研究の舞台となるモデル旅館(3か所)、IT企業、ビックデータ保有企業、シンクタンク、県から構成する「観光予報PF推進コンソーシアム」(仮称)を結成し実証研究を実施する。
<需要予測システムの開発>
 モデルとなる3旅館の宿泊データベースと観光予報プラットフォームが保有するビッグデータ(気象データ・宿泊データ・イベント情報等)を接続してAIエンジンで需要予測するなど旅館単位での需要予測システムを開発。
【委託費】 12,550千円
【委託先】 観光予報プラットフォームのシステム開発企業
<業務プロセスの改善>
 旅館業の労務シフト管理や予約管理など業務プロセスを調査し、開発した需要予測システムからのアウトプット(予測値)の利活用方法を確立し、業務プロセスを改善しながら、ベストプラクティスを確立する。(調査研究事業)
【事業主体】 観光予報プラットフォーム推進コンソーシアム(IT企業、ビックデータ保有企業、シンクタンク、県内3旅館、鳥取県)
【補助事業】 9,020千円 ※補助率(国1/2、県1/2)
      ※国庫補助交付は、コンソーシアムへ直接交付。(経産省「共創型サービスIT連携支援事業」に応募予定)
総事業費:30,590千円

4 情報連携プラットフォーム活用の意義

鳥取県内の観光産業(宿泊業)の中核である主要な温泉組合と意見交換を実施。特に、需要予測の必要性については、経営改善、特に生産性向上のみならず、営業利益を向上させるために重要なファクターであることが判明。共通意見は以下のとおり。

○宿泊者数予測は、休館日の設定、労務シフト管理が可能となり、経営改善が期待できる。
○棟別やグレード別の予測は、飛躍的に生産性が向上する。
○上記のAI・IoTによるデータをどのようにオペレーションに組み込むかの仕組みづくりが肝要。
○温泉地単位のアクセス予測が重要で、効果的な情報発信、プロモーションが可能となる。

<はわい温泉・東郷温泉旅館組合>
    ・宿泊者数等の需要予測は、休館日の設定、労務シフト管理を策定するうえで重要。現在、過去の予約状況から人間の判断で行っており、どの日が予約が少ないか予測できたら労務シフト管理の手間が省ける。
    ・また、休館日や労務シフト管理においては、労働投入量を最小限にすることにより、週休二日など働き方改革に繋がる。このことは、福利厚生の向上となり、人材確保策にも繋がる。
<皆生温泉旅館組合>
    ・個別旅館の需要予測で大事なのが、棟別の予測。例えば、本館と新館のどちらに雇用シフトさせるのかなど、あらかじめ予測があると雇用計画が立てやすい。理想は、半年前に雇用計画を立てれば、労働投入量の過不足といった課題が解消できる。
    ・旅行商品タイプやグレード別ごとの予測が大事。予約設定するうえで、需要予測に基づき設定することにより、営業利益が格段に上がる可能性がある。
    ・過去に数多くのIT企業が営業にきているが、ITコストと効果が問題。また、アウトプットされるデータ利活用が難しいと、社員が交代した場合、その瞬間に、ITシステムは負の遺産となる。
<三朝温泉旅館協同組合>
    ・地域情報も大事。温泉組合の情報発信やプロモーションにおいては、アクセス予測により、効果的なエリアにプロモーション可能となれば、素晴らしい。
    ・宿泊予測は、グレード別予測が大事。高い商品は高い食材と連動するので、無駄を省くのが経営改善となる。同時に、グレードごとの過不足を解消できれば、営業利益を最大化できる。


財政課処理欄


要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 0 0 0 0 0 0 0 0 0
要求額 21,570 0 0 0 0 0 0 0 21,570

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 21,570 0 0 0 0 0 0 0 21,570
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0