1 事業の目的
県の公務員獣医師(家畜防疫員)等を確保するために、獣医系大学生、転職を希望する社会人獣医師へ募集情報を提供し、就職希望者からの情報も一元化する獣医師に特化した就職紹介窓口「鳥取県獣医師ハローワーク(仮称)」を開設し、問い合わせのあった就職希望者に対してきめ細やかな対応をし、県内の公務員獣医師(家畜防疫員)等の確保に努めることを目的とする。
2 事業内容
「鳥取県獣医師ハローワーク(仮称)」の開設 【新規】:新しく取り組む事業
ア 問い合わせ対応
・就職希望者からの問い合わせ対応
・【新規】県内産業動物獣医師雇用情報の収集・提供
イ 募集情報の提供
・【新規】就職情報サイト、専門誌への広告掲載
・獣医系大学等への募集情報の提供(ふるさと定住機構と協力)
・各獣医系大学への就職説明会への参加
・高校生、予備校生へ奨励金制度情報提供、制度説明
ウ 鳥取県の魅力アピール
・獣医系大学生向けインターンシップ(職場体験)
・【新規】社会人向けインターンシップ(職場体験)
・【新規】Iターン者向けの住居等の紹介(ふるさと定住機構と協力)
【鳥取県獣医師ハローワーク(仮称)関係予算要求】
区分 | 事業内容 | 要求額 | 補助率 |
社会人獣医師インターンシップ助成 | 獣医師免許を有する者を対象とした県公務員獣医師業務体験参加者への旅費、保険等の支援 | 442千円 | 県10/10 |
募集情報提供 | 就職情報掲載サイト、専門誌への広告委託料 | 600千円 | |
大学就職説明会参加 | 各獣医系大学の就職説明会に参加する旅費(11大学、各1名) | 800千円 | - |
職業紹介専門講習の受講 | 運営に際し設置が必要な職業紹介責任者講習の受講に係る経費 | 26千円 | − |
| | 1,868千円 | |
3 背景
CSF(豚コレラ)、ASF(アフリカ豚コレラ)、高病原性鳥インフルエンザなど畜産に携わる公務員獣医師は、家畜防疫員として疾病発生時に防疫措置を速やかに実施する重責を担っている。産業動物に携わる民間獣医師もまた防疫措置に協力が期待でき、なおかつ家畜の衛生指導に必要な人材であるにもかかわらず、獣医系学生は小動物臨床希望が多いため各県は確保に苦慮している。
そこで、鳥取県に公務員獣医師、産業動物獣医師を確保するには、他県にない魅力をアピールが重要であり、鳥取県に獣医師として採用されたものの多くは、在学時をインターンシップにより業務を体験することで、公務員獣医師について理解を深め就職につながった。大学生と同様、転職を希望する社会人に対しても業務体験は有用であると思われる。
また、産業動物獣医師として就職希望の場合は大学が把握している就職情報か、学生自ら就職情報掲載サイトで情報を入手している。鳥取県職員以外の産業動物獣医師の募集については各事業者ごとに対応しており、情報が分散していることで同一県内の情報を探すのにも手間がかかるため、情報が一元化された窓口は希望者にとっても利便性が高い。
さらに、どの県も獣医師を多く確保するためにしたいという状況の中、大学の就職説明会等に大学OBとなる県公務員獣医師が積極的に参加しアピールしたり、Iターン者の場合は鳥取県の魅力ある移住生活を提案したりと、他県よりも数多く鳥取県の魅力を伝えることが獣医師確保の一助になると考えられる。