従来より目的としてきた原原種および原種の安定的生産に加え、生産・管理に必要な施設・設備等の整備についても新たな種子条例
によって規定された。
このため、農試、生産振興課、とっとり農業戦略課、鳥取県産米改良協会を構成員とする「農試種子関係施設整備計画策定PT」を組織し、整備が必要な施設・設備のリスト化に加え、今後の品種作付動向を踏まえた整備の意義および効果を明確化しながら、短期的および中長期的な整備方針と計画を策定施し、原種・原原種生産に必要な今後の体制整備について、策定した計画に沿って実施することとした。
(1)本県に普及推進すべき優良品種について、遺伝的に純粋で優良な原種種子が採種ほ農家に供給され、採種ほで増殖された優良
な種子が一般栽培農家へ供給されることで、本県で生産される水稲、大豆、麦の高品質化や収量増加につながることが期待される。
(2)特に、食味ランキングで特Aランクを取得している「きぬむすめ」や本県育成地大豆品種等のブランド化が進んでいる品種の他、鳥取発で期待のブランド米品種である「星空舞」等、今後の展開が期待される品種について、県産農産物のロットの遺伝的均一性が確保され、産地が維持される。
(3)種子条例に基づいて、原原種および原種生産体制が計画的に維持・改善されることにより、種子事故リスクが低減され、県内の主要農作物種子生産者ならびに水田経営農家における安心・安全が確保できる。