(1)【継続】とっとりの新しいCLTの製造・利用技術の確立
【背景】
○CLT(直交集成板)は、建築物など様々な用途において活用が進みつつあり、国産材の需要拡大、地方創生の一つとして大きな期待が寄せられている。
○鳥取県では株式会社鳥取CLTが、厚さ36mm、幅1000mm、長さ2,000mmの鳥取県産スギCLTを製造しているが、市場からの多様なニーズに応えるため、厚さ90mm、幅1,250mm、長さ4,000mmの製品に対応する製造ラインを導入した。今後、本格稼働の予定である。
○鳥取県産CLT普及のため、新しい生産工程におけるJAS取得を技術支援すると共に、安定した品質の確保と生産性の向上、建築物等への利用技術の確立が必要である。
【前年度からの変更点】
○せん断、断熱など、本年度とは異なる材料性能試験の実施
○本年度実施した試験の追試と試験方法の改良
(2)【継続】防火・防炎性を付与したLVL内装材の開発
【背景】
○公共建築物の木造化・木質化が進み、防火・防炎性能をもった木質材料へのニーズが高まってきている。
○防火・防炎処理をしていない木質材料は、内装制限により、病院や百貨店などの不特定多数の人が利用する施設では、一部分しか内装に使用することができないが、防火・防炎性を付与することで内装としての使用範囲を広げることができる。
○LVLは薄い単板から構成されている木質材料であり、単板自体への防火・防炎薬剤の注入は容易ではあるが、薬剤を注入するには特別な機械が必要なこと、薬剤が単板の接着力を低下させる恐れがあること、節は固く薬剤の注入性が悪い、などの問題がある。
【前年度からの変更点】
○本年度とは異なる方法で薬剤を注入し、その不燃性能を明らかにする。