1 事業の目的・概要
県民の「木を使って森を育てる」という意識を育てるため、木の良さや利用の意義を学ぶ「木育」に取組むとともに、県産材の新たな需要拡大により地方創生を一層加速するため、関係者一丸となって「木づかいの国とっとり」を推進する。
2 主な事業内容
(1)「木づかいの国とっとり」推進プロジェクト
(単位:千円)
| 区分 | 内容 | 要求額 | 前年度6月補正後予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 技術者育成等による県産材の利用推進 | 県産材の利用推進のための情報発信や、中規模木造建築、スギ厚板耐力壁等の研修会を開催する。 | 647 | 917 | |
2 | 「木づかいの国とっとりを実現する会」の事務局運営 | 「木づかいの国とっとり」を具現化するための課題・解決策の検討を行う会議等を開催する。 | 72 | 72 | |
合計 | 719 | 989 | |
(2)とっとり木育事業
ア:木育の普及(実施主体:県)
(単位:千円)
| 区分 | 内容 | 要求額 | 前年度6月補正後予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 木育広場の管理・点検業務 | 木育広場の点検や修繕等の管理業務を民間団体に委託 | 570 | 546 | 委託期間の増 |
2 | 木づかいの国とっとり・木育イベント | 東京で開催される県産材PRイベントに木育広場等を出展 | 2,045 | 2,045 | |
3 | 木の玩具の貸出事業 | 県産材玩具の管理・貸出業務を民間団体に委託 | 794 | 760 | 委託期間の増 |
4 | 木製ベンチ等の貸出業務 | 木製ベンチ及び木製テントの県民への貸出及び軽微な修繕を行う。 | 440 | 440 | |
合計 | 3,849 | 3,791 | |
※木育推進研究会(前年度271千円)、新しい県産材玩具の制作(前年度563千円)は終了
イ:木育推進事業(実施主体:市町村、団体等、補助金:1/2)
(単位:千円)
| 補助金名 | 補助対象事業・補助対象経費 | 実施主体 | 補助率 | 要求額 | 前年度6月補正後予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 木育スタート事業 | 新生児等へ県産材記念品を贈呈する市町村や団体の取組等への支援 | 市町村、
団体等 | 1/2 | 1,200 | 800 | SDGsの取組を支援するため補助率を変更(1/3→1/2) |
2 | 木育活動支援事業 | 木のおもちゃ等に触れながら木の良さや働きについて学び、指導者を育成する取組 |
合計 | 1,200 | 800 | |
(単位:千円)
| 区分 | 内容 | 要求額 | 前年度6月補正後予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 県外への県産材利用の売り込み | 県産材製品カタログの改定、増刷 | 270 | 0 | |
合計 | 270 | 0 | |
3 背景・目的
「木づかいの国とっとり」推進プロジェクト
・森林、林業、木材産業、設計、建設業の民間団体と県が連携して、県産材利用を進める上での課題及びその解決策を検討し、取組を進める「木づかいの国とっとりを実現する会」を、平成28年6月30日に設立。
・「木づかいの国とっとりを実現する会」では、県産材の効果的なPR方法や、安定的に県産材を供給するシステムの構築等について検討しており、これらの課題解決は、川上から川下の県産材に関わる団体、企業で構成する本会でなければできず、引き続き、「木づかいの国とっとり」の実現にむけて、関係団体と県が連携して取り組む必要がある。
とっとり木育事業
・県内の森林資源が充実し、県民の「木を使って森を育てる」という意識を育てるため、平成26年度から木の良さやその利用の意義を学ぶ「木育」に取組んでおり、R1年度から木育の拠点である二十一世紀の森に未就学児を対象にした「木育広場」を設置している。
・さらに首都圏での「県産材・木育PRイベント」で県産材をPRすることで、鳥取の木の良さや、鳥取の自然をアピールし、観光客誘致にもつなげる。
・平成30年度まで実施した「木育広場」の保育施設等への貸出に代わり、R1年度から県産材の玩具の貸出をスタート。これまで木育広場の設置スペースが確保できないことから、木育に取組むことができなかった保育施設等に貸出が可能となり、より幅広に利用していただけている。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
(1)「木づかいの国とっとり」推進プロジェクト
・H28年度は、地域材による中規模木造建築物の設計書を作成し、毎年建築士等を対象に研修会を実施。また県産木製品カタログを作成し、県内外の消費者へ県産材のPR・普及活動を行った。
・H29年度は県産材やスギ厚板耐力壁等を使用した林業試験場の実験棟の見学及び勉強会を実施。
・H30年度は、「木づかいの国とっとりを実現する会」の関係団体、企業が鳥取市内の商業施設で県産材PRイベントを実施。また林業試験場が開発し、大臣認定を取得した「スギ厚板耐力壁」の講習会を実施し、県産材の利用推進に取組んだ。
(2)県産材を活用した木製ベンチ等の貸出実績
・H29年度40回、H30年度40回、R1年度40回の貸出見込み
(3)とっとり木育事業
【木育キャラバン】
・H26.8.1,2鳥取市(来場者数1,700名
・H27.8.1,2湯梨浜町(来場者数1,850名)
・H28.7.16,17鳥取市(来場者数10,000名)
【「木育・移住定住」とっとりPRイベント、「木と住まいの大博覧会」】
・H28.5.5〜8東京芸術劇場(来場者数1,000名)
・H29.5.5〜7東京芸術劇場(来場者数1,000名)
・H30.2.16〜18東京ビックサイトで開催(来場者数3,000名)
・H31.2.1〜2東京ビックサイトで開催(来場者数1,800名)
【木育広場、玩具の貸出】
・木育広場の貸出実績:H27年度7,300人、H28年度7,700人、H29年度8,000人、H30年度6,500人
・R1年度からは木製遊具の貸出を開始
【木育研究会】
・H30年度に木育ビジョンを見直し、木育の指導者等の人材育成や木育団体のネットワーク化の取組を加えた。
これまでの取組に対する評価
・商業施設で関連企業等と連携して県産材のPRイベントを実施、中規模木造建築物の設計シュミレーションの作成、建築士等を対象にした「スギ厚板耐力壁」等の研修を実施し、県産材の利用推進に繫がっている。
・安定的に県産材を供給するシステムの構築等の課題解決に向けて、引き続き、川上から川下の県産材に関わる「木づかいの国とっとりを実現する会」での検討が必要。
・木育キャラバンの開催や木育広場、県産材の玩具の利用により、県内で木育が普及し始めている。
・市町村の木育の取組を支援することにより、県がはじめた木育の取組が広がり、智頭町においては継続的に木育に取組んでいる。
・一方で、引き続き、民間団体等の木育の取組を推進するための支援が必要。