これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○これまでの取組状況
(1)夏季の下刈り作業における労働環境の改善
・作業の妨げにならない給水装置を試作し森林組合の作業員現場で実証試験を実施中。
(2)鳥取県でのカラマツの育苗・植栽技術の確立
・苗木生産者の生産現場を見回りし、苗木の枯損実態調査を行った。
・カラマツの新規植栽現場の情報を集め、成長調査を行うプロット設定を標高別に行った。
(3)高齢広葉樹林の萌芽更新技術の確立
・伐採樹齢別の萌芽率と萌芽枝の発生部位、萌芽枝の生存率を調査した。
・萌芽枝の本数調整として行う芽かきを時期別に実施した。
(4)早生広葉樹等の育苗及び植栽技術に係る実証試験
・場内のセンダンから採種を行い、育苗に必要な種子データ、発芽試験、施肥試験を行った。
・センダン苗木を県内5カ所に植栽し、活着及び成長調査を実施中である。
・コウヨウザンの植栽地に調査プロットを2か所設け、成長量等を調査した。
これまでの取組に対する評価
○これまでの取組に対する評価
(1)夏季の下刈り作業における労働環境の改善
・まだ1年目のため大きな成果はないが、林業の労働環境改善について関係者から期待が集まっており、こころよく実証試験の協力をいただいている。
(2)鳥取県でのカラマツの育苗・植栽技術の確立
・まだ1年目のため大きな成果はないが、成長が早く、獣害が少ない可能性があるカラマツに対する関係者の関心が高く、試験地設定ではこころよく協力を得ている。
(3)高齢広葉樹林の萌芽更新技術の確立
・従来は60年生以上の高齢広葉樹は萌芽更新は困難とされてきたが、萌芽時期を冬期にすれば萌芽することがわかった。
・今後は、萌芽枝の生長を促すため本数調整する芽かきを時期別に実施し、高齢広葉樹に適した萌芽更新技術の確立を行う。
(4)早生広葉樹等の育苗及び植栽技術に係る実証試験
・施肥試験の結果、センダンは肥料要求度が高い樹種ということが分かった。
・センダンは雪に弱く、雪折れ被害が顕著であることがわかった。
・センダンの自生地分布が温度、積雪深と関係があることが分かり、植栽適地の指標の一つになることがわかった。