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令和2年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:園芸試験場費
事業名:

白ネギを核とする弓浜砂丘地の野菜栽培技術の確立

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農林水産部 園芸試験場 弓浜砂丘地分場 

電話番号:0859-45-4616  E-mail:engeishiken@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
令和2年度当初予算額 2,344千円 30,693千円 40,007千円 3.9人 2.5人 0.0人
令和2年度当初予算要求額 2,344千円 37,663千円 40,007千円 3.9人 2.5人 0.0人
R1年度6月補正後予算額 2,760千円 30,958千円 33,718千円 3.9人 2.5人 0.0人

事業費

要求額:2,344千円  (前年度予算額 2,760千円)  財源:単県、その他(受託費) 

一般事業査定:計上   計上額:2,344千円

事業内容

1 事業の目的・概要

鳥取県は西日本でも有数の白ネギの生産供給地であり、年間切れ目無く(周年)出荷することで他産地よりも有利な販売を展開できている。しかし近年、産地としての存亡に係わるような病害等の発生が見られ始め、早急な対策が必要とされており、同時に周年出荷体系の強化も求められているため、産地力強化に向けた栽培技術を確立する。

     また、特有の砂質土壌を活用した特産野菜の栽培が行われている。近年、消費者による「味・おいしさ」へのこだわりが強くなり、このニーズに対応した品種へのシフトが求められている。ただし、味の良い品種は栽培上での問題点も多く、栽培技術の確立を行う

2 主な事業内容

白ネギ
新たな病害虫蔓延防止技術の確立

1.ネギ黒腐菌核病
生育期における薬剤処理による防除技術の確立
現地で実施できる簡易な残渣処理方法の開発
土壌消毒や微生物資材、生育期散布などの組み合わせによる防除体系の確立
2.ネダニ類対策
生態解明と防除技術の確立
白ネギ
周年出荷体系強化に向けた栽培技術の確立
1.作型別適品種の選定
2.初夏どり作型の開発
3.夏越し技術の確立
特産野菜
ニンジン及びサツマイモの品種選定と栽培技術の確立
1.適品種選定
2.品種に適した栽培技術の確立

事業の必要性

○白ネギ
(1)新たな病害虫蔓延防止技術の確立
・難防除病害「ネギ黒腐菌核病」は平成22年4月に弓浜地域の春ネギ栽培圃場において初めて発生が確認され、以降、弓浜地域では秋冬ネギ、夏ネギにまで発生し、年々発生圃場が増加し被害が拡大している。今後の蔓延、拡大が懸念されるため早急な防除方法の確立および罹病株等の簡易な残渣処理法の開発が求められている。
・水田地域を中心にネダニ類による白ネギの被害が多発している。
現在ネダニに登録のある薬剤がほとんど無いため、ネダニの生態解明と耕種的防除を併せた被害防止策が求められている。
(2)周年出荷体系に向けた栽培技術の確立
・一本ネギの抽台により端境期となる5月中旬から下旬は不抽台性の坊主不知ネギが用いられているが、市場からは品質面から一本ネギの出荷が求められている。
・夏ネギの早期栽培は、トンネル被覆により抽台抑制と生育促進が図られ、5月末から出荷されているが、労力及び資材費の関係から無被覆による省力化技術の開発が求められている。
・ 9月以降に収穫する夏越し栽培において、夏期の高温・干ばつ・豪雨等の影響により、圃場内で白ネギが腐敗し、収量が著しく減少しており、安定生産に向けた夏越し栽培技術の確立が強く求められている。
○特産野菜
(1)ニンジン及びサツマイモの品種選定と栽培技術の確立
・主要品種の切り替えが行われ、品種に適した栽培技術の確立が求められている。

これまでの成果

白ネギ
新たな病害虫蔓延防止技術の確立




1.ネギ黒腐菌核病
発生現地圃場で、土壌消毒剤における被覆の有無、処理量、連年処理の試験を行い、被覆をすることによって効果が高まり、被害度が軽減されることを実証した。
土壌消毒後の有用微生物資材の投入による被害軽減技術を開発した。
平成27年度から単県補助事業により現地発生圃場にて土壌消毒処理を実施、継続中。
生育期散布の新規薬剤パレード20フロアブル(12月登録)は可販率100%と効果が高かった。既存薬剤ではアフェットフロアブルとモンガリット粒剤の組み合わせで高い可販率が得られた。
試験実施の結果、薬剤の登録が進み、現在5薬剤が登録済み。生産圃場で適期防除が行われ始めた。
病害の死滅温度を解明した。
2.ネダニ類対策
萎凋病菌の接種により増殖が確認された。
白ネギ
周年出荷体系強化に向けた栽培技術の確立
3〜4月どり、6月どり(トンネル作型)において有望品種を選定した。
初夏どり作型において、散水による収量向上、早期収穫技術を開発した。
特産野菜
ニンジン及びサツマイモの品種選定と栽培技術の確立
ニンジンの初夏どり・年内どり作型において有望品種を選定した。
サツマイモの新規導入品種「べにはるか」の増収技術を確立した。

令和2年度予算要求額内訳(単位:千円)

内訳
要求額
現地試験栽培委託料
624
旅費
233
資材等消耗品
1,381
通信運搬費等
106
合計
2,344

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

○白ネギ
ネギ黒腐菌核病については産地存亡に係わる重要病害であることから、平成25年度から臨時的調査研究事業を活用し,、他県における情報収集など行い、スピード感を持って対処している。また、試験場圃場への病原菌の持ち込みおよび再現が困難なことから、現地発生圃場において試験を実施している。
ネダニについては、登録薬剤が無くなったことから、新規薬剤等の登録へ向け他試験を実施。
白ネギの周年出荷体系を強化するため、時期別の品種比較試験、栽培技術確立に向けての施肥、散水試験を実施している。
○特産野菜
人参、サツマイモにおいて品種の選定を行い、新しい品種に対応した栽培技術について試験を実施している。

これまでの取組に対する評価

平成30年度外部評価委員会議(中間評価)の結果
評点12.9評価 ◎
(評点9以上で研究を実施する)
評価委員の主な意見
・白ネギは鳥取県を代表する作物なので、今後の持続可能性を視野に入れた対策を望む。
・ネギ黒腐菌核病対策は効果的な結果が検出され、今後の普及に期待ができる。
・種子や農薬の生産中止、停止等のリスクに関して、そのバックアップ等も視野に入れた研究も今後必要。

財政課処理欄


要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 2,760 0 0 0 0 0 0 1,950 810
要求額 2,344 0 0 0 0 0 0 150 2,194

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 2,344 0 0 0 0 0 0 150 2,194
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0