１ 事業の目的・概要
高品質な「白バラ牛乳」の増産やアイスクリーム等の乳製品の輸出量を大幅に増加させるために県内生乳生産量６万トン以上を確保することを目的に、県内乳用牛全頭のゲノム育種価検査を進めるとともに、生乳生産性向上や省力化に取り組む酪農家の施設・機械整備等に対して支援する。
２ 主な事業内容
（１）ゲノム育種価改良対策支援事業 【新規】
有望な乳用牛の早期判定のため、若い育成牛全頭を対象としたゲノム育種価検査費用に対して補助する。
１）補助率等
・県１／３、大山乳業２／３（うち１／３は農家負担）
・事業実施主体：大山乳業
・補助対象：乳用牛のゲノム育種価検査費用
２）補助額
事業費（千円） | 補助額（千円） | 備考 |
24,000 | 8,000 | 2,000頭×12千円/頭×1/3 |
３）事業実施期間
令和２年度〜令和５年度
（２）担い手施設整備対策事業 【継続】
生乳生産性向上に取り組む酪農家の施設・機械整備等の中で、国のクラスター事業の要件を満たしていない取組に対して補助する。
１）補助率等
・県１／３、市町村１／６
・事業実施主体：大山乳業
・補助対象：生乳生産性向上や省エネに資する施設・機械整備等
※事業費上限：５，０００千円／１経営体
２）補助額
事業費（千円） | 補助額（千円） | 備考 |
23,027 | 7,578 | 23,027千円／５経営体×1/3 |
３）事業実施期間
平成２８年度〜令和３年度
３ 予算比較および前年度からの変更点
（単位：千円）
番号 | 補助金名 | 補助対象事業・補助対象経費 | 実施主体 | 県補助率
（上限額） | 要求額 | 前年度６月補正後予算額 | 前年度からの変更点 |
１ | ゲノム育種価改良対策支援事業 | ゲノム育種価検査費用 | 大山乳業 | １／３ | ８，０００ | ０ | 新規事業 |
２ | 担い手施設整備対策事業 | 生乳生産性向上や省エネに資する施設・機械整備等導入経費 | 大山乳業 | １／３
（１，６６７千円） | ７，５７８ | ４，２５０ | 要望地区数増加による要求額の増（H31：３地区、R2：５地区） |
３ | 生乳生産拡大緊急支援事業 | 初妊牛導入経費 | 大山乳業 | １／２
（２００千円／頭） | ０ | ８０，０００ | 事業終了 |
合計 | １５，５７８ | ８４，２５０ | 要求額の減（△68,672千円） |
４ これまでの取組状況
・担い手施設整備対策事業（増頭対策支援及び生産性向上支援）では、平成２６年度から平成３０年度までに１１戸の農家が牛舎増改築や機械導入等を実施（平成２８年度からは増頭対策支援がなくなり、生産性向上支援のみ）。
・生乳生産拡大支援事業では、平成２９年度から平成３０年度までに５８４頭の初妊牛を導入。
５ これまでの取組に対する評価
・担い手施設整備対策事業を活用した牛舎増改築や機械導入等により、生乳生産性の向上及び省力化が図られた。農家からは事業要望や事業化に係る相談も多く寄せられ、これからも事業活用が見込まれる。
・国のクラスター事業による牛舎整備（平成３０年度までに６酪農家が実施）に併せ、生乳生産拡大支援事業を活用した初妊牛導入により搾乳牛の増頭が図られた。
・これらの取組の結果、平成２９年度まで減少傾向であった生乳生産量が平成３０年度は増加に転じており、今後、県が目標とする年間生乳生産量６．０万トンの達成が見込まれる。