これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・里親包括支援事業
里親委託を推進するため、平成23年度から民間の団体に事業を委託し、専門的かつ効果的に事業を実施した。
・家庭生活体験事業の実施
施設入所児童が家庭生活を体験できる場を設けるとともに、子どもの受託経験がない里親家庭が週末等の短期に児童を受け入れる機会を確保することができた。
・里子の養育環境の充実事業
里親の養育内容を充実できるよう、国の措置費対象外経費である里子の塾経費、高校受験料等を単県費により支援した。
これまでの取組に対する評価
【成果】
〇平成30年度は新たに10世帯が里親登録され、平成31年4月1日時点で104世帯に増加(平成26年4月1日時点では72世帯)、社会的養護を必要とする子どもに対して家庭と同様の養育環境を提供することが今後ますます求められていく中で、その受け皿となる里親を確保し体制を強化することができた。
〇施設入所児童の里親宅における生活は、施設では経験できない出来事も多く、新鮮で意義深い家庭生活の経験を積むことができている。また、未受託里親にとっても養育経験を積む機会として有用であり、里親家庭への委託に繋がる経験となっている。
〇近年、里親委託率は約25%で推移(令和元年9月1日時点で25.3%)しており、全国平均(平成30年3月末時点で19.7%)を上回っている。
【課題】
〇様々な課題を抱える子どもが増加する中で、子どもを受け入れる側の里親に対しても従来以上に高い能力が求められてきている。里親の数を増やすだけでなく、里親の養育力の強化を並行して進めていく必要がある。
〇今後も、里親委託をすすめるため、継続的に里親制度への理解を深める活動が重要であり、そのための取組を里親支援機関と連携しながら実施していくことが必要。
〇平成28年度の児童福祉法の改正に基づき、社会的養護を必要とする子どもに対する支援の枠組みについて、従来の形を大きく変えていく方向性(里親への委託の強化等)が国から示されているところであり、その方針に沿う形で支援施策の充実を図っていく必要がある。