1 事業の目的・概要
県と産業界が協力して基金を設置し、県内に就職する大学生等の奨学金返還を助成し、IJUターン並びに産業人材の確保を促進する。
2 主な事業内容
(1)概要
県内産業界との連携のもと、「鳥取県未来人材育成基金」を設置し、県内の対象業種(製造業、IT企業、薬剤師の職域、建設業、建設コンサルタント業、ホテル・旅館業、民間の保育士、幼稚園教諭の職域)、農林水産業に就職する大学生等が借り入れた奨学金の返還額の一部を助成する。
(2)事業規模
助成対象者数 180名
(3)予算額 231,020千円(254,650千円)
| 細事業名 | 内容 | 要求額 | 前年度6月補正後予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 基金造成 | ・令和2年度積立額 187,596千円
・産業界等からの寄附(目標額) 5,000千円 | 192,596 | 190,596 | 企業版ふるさと納税を踏まえた寄附目標額の増 |
2 | 助成金額 | ・H27認定者分 7,430千円
・H28認定者分 10,152千円
・H29認定者分 9,589千円
・H30認定者分 9,258千円
・R1認定者分 439千円 | 36,868 | 62,945 | 交付決定実績を基に助成金額を精査 |
3 | 基金運用利息の基金への積み増し | ・基金運用に係る利息 | 12 | 43 | |
4 | 委託料(派遣職員) | ・額の確定業務繁忙期における派遣職員委託料(3カ月) | 1,544 | 1,066 | 助成対象者の増に伴う業務量の増を反映 |
合計 | 231,020 | 254,650 | |
3 助成内容
項目 | 概要 |
対象者 | 県内の対象業種に就職する次の奨学金を借り入れた大学院(修士)、大学(薬学部6年制含む)、短大、高専、専門学校の新卒者及び既卒者(35歳未満) ※出身地は不問
ア)日本学生支援機構の奨学金 イ)鳥取県育英奨学資金 ウ)その他の奨学金 |
対象業種 | ア)製造業、イ)IT企業、ウ)薬剤師の職域(薬局、病院、製薬など)、エ)建設、建設コンサルタント業(土木、建築、測量)、オ)旅館・ホテル業、カ)民間の保育士、幼稚園教諭、キ)農林水産業 |
対象人数 | 令和2年度 180人 |
助成率及び限度 | ア)無利子奨学金(助成率1/2)
・上限額
大学院(学部4年+院2年)・薬学部(6年)216万円、大学(学部4年)144万円、短大・高専・専門学校(2年)72万円
イ)有利子奨学金(助成率1/4)
・上限額
大学院(学部4年+院2年)・薬学部(6年)108万円、大学(学部4年)72万円、短大・高専・専門学校(2年)36万円
※既卒者についても、上記基準を適用 |
助成方法 | 県内対象業種への就職、継続雇用を確認の上、支給決定額を8年に分けて対象者へ支給
※支援対象者には原則、8年間の就業継続義務を課す。
(自己都合により離職した場合は、一定の要件のもと助成金の返還を求める。) |
4 債務負担行為
令和3年度から令和16年度設定⇒最長14年間支援
<設定期間の根拠>
・就職年度より8年間助成 8年
・次年度履行確認による設定 1年
・大学1年生の認定者に対する助成開始猶予
(大学1年生〜院生、薬大) 5年
計 14年
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○これまでの取組状況
<平成27年8月3日>
鳥取県未来人材育成基金の開設(目標2千万円)
<平成27年9月1日>
奨学金支援助成金事業の開始
支援対象者の認定募集開始
【募集人員】150名 (〜H28.2.29)
<平成28年3月23日>
【対象業種拡大】
・建設、建設コンサルタント業(土木、建築、測量)
・ホテル・旅館業
【募集人数拡大】180名
<平成29年3月23日>
【対象業種拡大】
・民間の保育士、幼稚園教諭の職域
<平成30年4月1日>
【対象業種拡大】
・農林水産業
○令和元年9月末現在 状況
<認定者数> 合計 602人
・平成27年度認定者数 100人
・平成28年度認定者数 116人
・平成29年度認定者数 146人
・平成30年度認定者数 174人
・令和元年度認定者数 66人
<県内就職者数>
・県内就職者数 369人(県内108人、県外261人)
<寄附状況>
・寄附金状況 51,490千円 、企業・団体数 105社
これまでの取組に対する評価
1 利用者に対するアンケート結果
(H29.9実施、回答69人(県外44名・県内24名・不明1名)
○42名(60.9%)が「本事業が県内就職を決めるきっかけとなった」と回答。
○61名(88.4%)が「鳥取県内の就職を促進するために本助成金は効果がある」と回答。
○利用者の声
・奨学金支援を受けられる可能性がIターンの後押しになったため同支援にとても感謝している。
・最初は県外での就職を考えていたが、この制度を知って鳥取に帰ろうと思った。
・今後の人生で奨学金を早く返済し、家族の手助けが出来ると考えUターンに踏み切った。
・自分が助成金を受けることで後輩達にも鳥取での就職を勧めようと思った。
・今後も鳥取県並びに現在の会社で働いていく決意の後押しとなった。