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令和3年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:畜産業費 目:中小家畜試験場費
事業名:

畜産環境保全技術の開発試験

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農林水産部 中小家畜試験場 環境・養鶏研究室 

電話番号:0859-66-4121  E-mail:chushokachiku@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
令和3年度当初予算額 6,028千円 11,089千円 17,117千円 1.4人 0.0人 0.0人
令和3年度当初予算要求額 8,281千円 11,089千円 19,370千円 1.4人 0.0人 0.0人
R2年度当初予算額 3,006千円 11,018千円 14,024千円 1.4人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:8,281千円  (前年度予算額 3,006千円)  財源:単県 

一般事業査定:計上   計上額:6,028千円

事業内容

1 事業の目的・概要

周辺環境と調和した畜産経営の発展に寄与するため、畜産施設から発生する臭気を低減する装置の開発と、畜産排水の基準強化に対応した汚水処理施設の運転管理遠隔監視システムの開発を行う。

2 主な事業内容

(単位:千円)
細事業名
内容
要求額
前年度予算額
前年度からの変更点
(1)
コンパクトで低コストな脱臭装置の開発 これまでに中小家畜試験場が開発したガラス瓶等のリサイクル資材であるガラス発泡材を活用した微生物脱臭装置に、他の脱臭法を組み合わせることで、農家施工も可能となるような小型で低コストの脱臭装置を開発する。
1,512
2,377
(2)
畜産汚水処理施設の運転管理遠隔監視システムの開発 農研機構が開発したBODバイオセンサーを機能強化させ、汚水処理施設の水質や運転管理全般を遠隔で監視、制御できるシステムを開発し、既存の汚水処理施設の水質向上と管理負担軽減を目指す。
6,769
  629
R3年度新規事業
合 計
8,281
3,006

3 事業の効果

(1)コンパクトで低コストな脱臭装置の開発
    ・堆肥化施設等から発生する臭気を脱臭し、地域環境との調和を図り継続的な畜産経営への支援。
    ・養豚、養鶏経営を中心に、酪農や肉用牛など畜産農場全般に適応可能。
    ・低コストにより畜産農家の臭気対策への負担を軽減。
    (2)畜産汚水処理施設の運転管理遠隔監視システムの開発
    ・常に安定した水質の畜舎排水となることで、周辺環境に与える影響が軽減し、地域と調和した経営が実現。
    ・農家の精神的負担が軽減されるとともに、経営の安定化と持続化が図られる。
    ・IOTを活用した水質浄化への取り組みは、次世代農業の先進モデルとして期待される。

4 実施期間・事業費

(1)コンパクトで低コストな脱臭装置の開発
事業期間 平成28〜令和3年度(6年間)
総事業費 6,605千円
年度
事業費(千円)
備考
平成28年度
         679
平成29年度
(895)
試験中止
平成30年度
         895
平成31年度(令和元年度)
833
令和2年度
2,753
備品購入含む
令和3年度
1,512
合計
6,605
括弧内除く合計

(2)畜産汚水処理施設の運転管理遠隔監視システムの開発(新規)
事業期間 令和3〜5年度(3年間)
総事業費 12,873千円
年度
事業費(千円)
備考
令和3年度
6,769
備品購入費、委託料(クラウド利用料、センサー開発等)、普通旅費、需用費
令和4年度
3,552
委託料(クラウド利用料、センサー開発等)、普通旅費、需用費
令和5年度
2,552
委託料(クラウド利用料、センサー開発等)、普通旅費、需用費
合計
12,873

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

(1)コンパクトで低コストな脱臭装置の開発
 従来のガラス発泡材を利用した脱臭装置に、クエン酸を使用した薬液洗浄法を組み合せた脱臭法について試験を行った。令和2年度は、中型実験装置(ガラス発泡材1m3、送風量2m3/分)を製作し、鶏糞堆肥舎から発生する悪臭の除去効果の確認を行った。 
 
(2)畜産排水の窒素低減処理技術の開発
 天然ゼオライトと合成ゼオライトの性能比較調査を実施し、価格の安い天然ゼオライトによる窒素処理の可能性について検討した。

〈改善点〉
(1)コンパクトで低コストな脱臭装置の開発
 令和元年度は、小型の実験装置(ガラス発泡材1L、送風量0.35L/分)を用いた試験を行ったが、令和2年度は、より実規模に近い中型の実験装置(ガラス発泡材1m3、送風量2m3/分)での効果確認を行い、実用規模に向けた装置の改良等を行うことができた。
 れまでは低濃度(0.5〜1%)のクエン酸水を用いて試験を行ってきたが、想定より早くクエン酸水の交換が必要であることがわかり、高濃度(10%)のクエン酸水を用いることで、交換頻度を大幅に減少させることができた。

これまでの取組に対する評価

(1)コンパクトで低コストな脱臭装置の開発
 従来の脱臭方法である微生物脱臭法では、微生物が臭気を分解するのに一定の時間が必要なことから、微生物担体であるガラス発泡材が多量に必要であり、装置が大型化していた。しかし、薬液洗浄法(化学反応)を用いることで、反応時間が短縮され、ガラス発泡材が少量で済むことから、装置の小型化が可能であることがわかった。令和3年度は、実際の農場へ実規模装置を設置し、脱臭効果を検証する計画である。
 課題として、装置のコスト(イニシャルコスト)は下げることができたが、クエン酸費用(ランニングコスト)が比較的多くかかることから、より安価な資材(酸)の検索が必要である。また、クエン酸の廃液処理方法の検討が必要である。

 
(2)畜産排水の窒素低減処理技術の開発
 天然ゼオライトは合成ゼオライトと同等のアンモニア性窒素を吸着することがわかった。
 また、高濃度窒素排水に対する天然ゼオライトの吸着試験では、ゼオライト重量比で約2%のアンモニア態窒素を吸着する能力があることがわかり、処理する汚水の量と窒素濃度(アンモニア態窒素)に応じたゼオライト使用量の算出が可能となった。

工程表との関連

関連する政策内容

自然環境と調和した自然循環システムの開発

関連する政策目標

環境に優しい畜産業の推進

財政課処理欄


 クラウド利用料、通信費用等は部内の標準事務費でご対応ください。そのほか、委託料、備品購入費について精査しました。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 3,006 0 0 0 0 0 0 0 3,006
要求額 8,281 0 0 0 0 0 0 0 8,281

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 6,028 0 0 0 0 0 0 0 6,028
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0