事業名:
沿岸漁業研究事業
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水産振興局 栽培漁業センター 増殖推進室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
会計年度任用職員 |
特別職非常勤職員 |
令和3年度当初予算額 |
5,462千円 |
17,319千円 |
22,781千円 |
1.4人 |
2.2人 |
0.0人 |
令和3年度当初予算要求額 |
5,614千円 |
17,319千円 |
22,933千円 |
1.4人 |
2.2人 |
0.0人 |
R2年度当初予算額 |
5,486千円 |
17,152千円 |
22,638千円 |
1.4人 |
2.2人 |
0.0人 |
事業費
要求額:5,614千円 (前年度予算額 5,486千円) 財源:単県、一部受託
一般事業査定:計上 計上額:5,462千円
事業内容
1 事業の目的・概要
沿岸重要魚種の資源状況や効率な漁業経営を促進するための情報発信を行うとともに、漁法の開発や単価向上対策により、沿岸漁業者の収益向上を図ることを目的とする。
細事業名 | 事業期間 | 研究の概要等 |
01沿岸漁業重要資源調査(モニタリング調査) | 平成13年度〜 |
- 調査漁具を用いた試験操業によるヒラメ、マダイ、ナガレメイタガレイ、ムシガレイ等稚魚の発生状況を把握
- 漁業者が水揚げした漁獲物(ヒラメ、マダイ、サワラ、マアジ、ウマヅラハギ、キジハタ、ソデイカ、アワビ、サザエ、バイ等)を卸売市場内等で測定する市場調査により、漁獲物組成及び放流魚の混獲状況を把握
- 漁業者の漁具を用いた漁期前の試験操業による漁獲対象魚種の分布・来遊状況を把握
- 資源動向や漁獲統計、海洋環境等から沿岸重要魚種の漁況予測を実施
※国の資源評価魚種の拡大により、調査対象魚種が大幅に増加する見込み
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【新規調査】02新たな資源管理に対する体制構築調査 | 令和3年度〜
令和7年度 |
- 資源評価対象魚種の拡大に対応するため、漁獲情報として「漁獲努力量(操業回数、操業位置等)」を把握する標本船調査体制を構築
- 上記の漁獲努力量、漁獲量等の生物データ、海洋観測等の環境データから漁場形成要因等を解析し、漁場の健康診断を実施
- 魚礁の現状把握等の目視調査が有効なものについては、新技術である水中ドローンを活用し、漁業者等に分かりやすい形での情報提供を実施
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03沿岸漁業収益向上対策試験 | 令和元年度〜
令和3年度 |
- 境港地区の小型底びき網漁業を対象にヒラメ等の活魚出荷の実証試験を行い、高度衛生管理型となった県営境港市場への活魚出荷率を向上させ、単価向上を図ることを検討
- キジハタの活魚には不可欠な技術である「エアー抜き」の精度向上及び技術普及を図ることで、活魚出荷率を向上させ、単価向上を図ることを検討
- キジハタの脂肪・旨み成分測定を行い、ブランド化、秋期の単価低下対策等を検討
- 令和2年度に試験場統括本部の臨時的調査研究事業でトラフグの雌雄別出荷の予備試験を実施することとしており、この結果を元にふぐ類(トラフグ、マフグ)の雌雄別出荷による単価向上を検討
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2 主な事業内容
(単位:千円)
| 細事業名 | 内容 | 要求額 | 前年度6月補正後予算額 |
1 | 沿岸漁業重要資源調査 | (1)稚魚発生量把握のための試験操業の実施
(2)漁獲対象魚種の分布状況を把握する漁期前試験操業の実施
(3)漁獲物組成等の把握のための市場調査の実施
(4)調査結果及び漁獲統計等からの漁況予測及び情報発信 | 3,310 | 3,404 |
2 | 新たな資源管理に対する体制構築調査 | (1)標本船調査体制の構築
(2)標本船調査結果等を活用した漁場形成要因解析
(3)水中ドローンによる魚礁等の目視資源調査 | 1,272 | 0 |
3 | 沿岸漁業収益向上対策試験 | (1)活魚出荷可能魚種の把握及び保管方法の検討
(2)県営境港市場へのヒラメ等の活魚出荷システムの構築
(3)キジハタ「エアー抜き」技術の精度向上及び技術普及
(4)キジハタの成分の把握
(5)ふぐ類の雌雄別出荷による単価向上の検討 | 1,032 | 1,072 |
廃止 | 環境に適した漁法の開発試験 | | 0 | 1,010 |
合計 | 5,614 | 5,486 |
3 前年度からの変更点
環境に適した漁法開発試験を廃止し、「新たな資源管理に対する体制構築調査」を新設
- 沿岸漁業収益向上対策試験でふぐ類の雌雄別出荷による単価向上の検討を追加
- 備品:水中ドローン(258,258円)及び画像解析用デスクトップパソコン246,280円の購入(前年度から+412千円)
- 報償費:標本船調査(R4年1-3月)の報償費(3ヶ月×5隻×6千円/月・隻=90千年)※国立研究開発法人 水産研究・教育機構からの10/10受託料で対応見込み
- 枠内標準事務費の減額に伴い、利用状況を勘案した調整を実施
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【沿岸漁業重要資源調査】
事業目標:沿岸漁業重要資源の把握と広報
稚魚調査:泊地区12回、賀露地区6回、漁期前調査:2回
ヒラメ、カレイ類、マダイ等の稚魚の発生量調査及び、県東部の小型底びき網漁とソデイカ樽流し漁の漁期前試験操業を漁船を用船して行った。
市場調査:月3〜4回
市場調査により、ヒラメ、マダイ、サワラ、マアジ、ソデイカ等の漁獲動向や資源状況の把握を実施した。近年、小型定置網の経営体数が増加したこともあり、定置網の最重要魚種のマアジの測定をR元年度から強化している。
ホームページ更新:調査の都度
モニタリング調査で得られた結果は、随時、漁業関係者団体の協議会等で報告し、資源管理、効率的な漁獲、漁業経営に役立てられている。即時性を高めるために栽培漁業センターホームページでも情報発信するなどの改善を行っている。
●資源評価魚種
【環境に適した漁法の開発試験】
事業目標:海水温の上昇等の環境に適合した新漁法普及2漁法
サワラ夜間釣は、釣獲できることは試験操業で把握できたが、漁場利用の調整上、普及が難しい状況である。そこで、漁業者から要望のあった「サンマの代替え餌の検討」に移行し、令和元年度から調査を開始している。
また、小型底びき網のビームの延長と袋網の目合拡大試験では、漁獲効率を上げつつ、小型魚を保護できることが分かったが、島根県との漁業調整が難しい状況にある。
深海性カレイ類の延縄等の試験操業では、漁獲できることは確認できたが、採算性に関して問題があり、対象魚種の変更(高級魚のアカムツやアマダイ)等を検討した。
【沿岸漁業収益向上対策試験】
事業目標:栽培漁業実用化対象種等の単価向上2魚種
県営境港市場への活魚出荷システムの構築を漁業者、市場関係者等と協議しながら進めており、ヒラメ活魚出荷マニュアルの策定に着手する。
キジハタについては、サンプルを確保し、季節ごとの成分分析を実施しており、ブランド化に向けた基礎資料作成を行っている。
これまでの取組に対する評価
【沿岸漁業重要資源調査】
稚魚調査:泊地区12回、賀露地区6回、漁期前調査:2回
市場調査:令和元年度53日(複数箇所含む)
ホームページ更新:令和元年度55回
漁業者にとって資源や漁獲の動向は最大の関心事項であり、本調査の結果は非常にニーズが高い。市場調査の際など多くの漁業者から情報を求められる機会が多く、「操業の参考になった」等、調査継続を望む声は大きい。
【環境に適した漁法の開発試験】
アカガレイ等深場の延縄、樽流し立縄の2漁法及びサワラ曳縄釣の疑似餌の試行を実施(3漁法)。
近年の沿岸漁業では二極化が顕著で、県西部海域で刺網を操業する漁業者は経営が順調なものの、県東部等の小規模経営体では、非常に厳しい経営状況にある。また、一部魚種では好調な漁獲となっているが、多くの魚種の資源状態は良くない状況にある。このような中、新たな漁法の検討や改良は、業界内ではあまりない「明るい話題」として期待の声が高く、いち早く着業実績を作るなど目に見える成果を出してほしいとの要望が挙がっており、調査を行ってきた。しかし、新たな漁法の着業につながる形での実績が残せていないため、調査延長はせず、令和2年度までで終了とした。
【沿岸漁業収益向上対策試験】
県営境港市場での、ヒラメ、エビ類2種、オニオコゼ等の4魚種以上の活魚出荷が見られるようになっており、出荷形態も改善されている(ヒラメ、エビ類で単価向上を確認)。更なる活魚の品質向上のためヒラメ活魚マニュアルの作成を行う。
キジハタに関してはブランド化の要望聞き取りを行った結果、ブランド化に対して前向きな意見もあったが、イカリムシモドキという寄生虫がブランド化に対して大きな支障となっている。これの対策が現状ないため、現在のところブランド化はひとまず保留としている。ただ脂質含有量等のブランド化に資するデータ収集及びとりまとめは引き続き行うこととしている。
工程表との関連
関連する政策内容
・漁業重要資源の増殖・管理技術の開発と普及
・収益性の高い漁業(高級魚・6次産業化等)の創出と普及
関連する政策目標
沿岸漁業重要資源の把握と広報、環境に適した漁法(延縄等)の開発
財政課処理欄
備品購入費について金額を精査しました。
ドローンについては本事業だけでなくセンター全般の業務に積極的に活用し、業務の効率化につなげてください。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
5,486 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
5,486 |
要求額 |
5,614 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
90 |
5,524 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
5,462 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
90 |
5,372 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |