これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1制度導入の背景
鳥取県では、平成22年に子育て王国とっとり建国宣言を行い、平成26年3月には子育て王国とっとり条例を制定し、行政、企業、県民、子育て支援団体が一体となって、「鳥取で生まれて良かった」そして「鳥取で子どもを育てたい」とみんなが思える「子育て王国鳥取県」の実現に向けて、安心して子育てできる環境づくりに取り組み、「@保育サービスの拡充」「A子育て世代の経済的負担の軽減」の取組を行ってきた。
結果、年度当初の待機児童は、平成18年度からゼロとなっているが、保育所に預けやすい環境が整ったため、本当は家庭で子育てしたいと思っている保護者の選択肢を狭めているのではないかとの課題に直面し、先行して在宅で育児をしている世帯への支援を行っていた市町村の取組を契機として、在宅育児世帯への支援の検討を行うこととなった。
2とっとり型の保育のあり方研究会での検討
これまで本県が先進的に取り組んできた子育て支援施策の成果と課題をとりまとめ、鳥取県の特色を活かした保育・幼児教育の方向 性・あり方を研究し、今後の本県における事業展開や国への制度改正に係る提言等を行うことを目的に設置されたとっとり型の保育のあり方研究会において、計6回の会議を経て、在宅育児世帯への支援の方向性が示された。
<支援制度の方向性>
・在宅育児世帯に対する経済的支援を充実すべき。
・支援の手法は、「現金給付」「現物給付」「サービスの利用料の軽減等」を各地域の実情に応じて市町村が選択することを可能とする。
・在宅育児世帯への支援を行うに当たっては、育児の孤立化や特に支援が必要な家庭への対策を制度に組み入れることが必要。
3市町村の実施状況
平成27年度:3町
平成28年度:6町
平成29年度:15町村(年度当初:14市町村、7月以降:15町村)
平成30年度:16市町村
令和元年度:16市町村
令和2年度:16市町村
これまでの取組に対する評価
・平成28年度にあり方研究会や市町村との協議の結果、15町村で在宅育児世帯への支援が実施され、平成30年度からは境港市が事業回されるなど、在宅育児世帯への支援の輪が拡がっている。
・利用者へのアンケート結果(令和2年8月末時点 240名回答)で、28%(66名)が、保育所・幼稚園への入所時期を遅らせる等、在宅育児世帯への支援による効果が出ている。また、希望の時期まで在宅育児が出来た(出来そう)と」回答した人は、約38%(89名)となっている。