大呂地区地すべりは平成20年度に対策が概成したが、平成23年9月の台風後に上部の法面に変状が確認され、観測及び監視体制をとるとともに、平成24年度から集水井などの追加対策を実施し、平成30年12月に完了したところである。
その後、平成31年2月以降、下部の小さなブロックに顕著な活動が認められ、平成31年4月10日に小崩壊が発生するなど活動が活発化していた。直下の北股川が閉塞する可能性があるため、排水管の設置(令和元年9月完成)と県道津山智頭八東線の通行規制を想定し、林道迂回路の整備(令和元年11月完成)を行った。
令和元年11月に有識者と地元代表者等を委員とする第1回大呂地すべり検討会(以下「検討会」とする。)が実施され、委員の意見をもとに大呂地区地すべり対策の検討を行ってきた。
平成31年4月10日の小崩壊以降、小康状態を続けていた地すべり活動が、令和2年3月10日に顕著な活動(伸縮計2mm/h)が確認され、同年3月16日に活動を続けていたブロックの一部が崩落した。崩落土塊は斜面にも一部残っており、同年4月12日の大雨により北股川および県道に土砂が流入し、県道が一時通行止めとなった。
そのことにより、林野庁所管の災害関連緊急地すべり防止事業の採択を受け、崩落土の土留対策を令和2年5月より着手した。(令和3年度完成予定)
地すべり防止工の検討については第2回検討会(令和2年3月実施)、第3回検討会(令和2年8月実施)で議論を進め、第4回検討会(令和2年12月実施予定)で対策工法等について委員の了解を得て令和3年度より実施する予定としている。