○国際的な温暖化対策の枠組「パリ協定」(2016年11月発効)のもと深刻化する地球温暖化対策は世界中が取り組むべき重要課題となっており、産業革命前からの平均気温の上昇を2℃以内に抑えることを目標に、脱炭素化に向けた世界的な潮流が加速している。世界121カ国・1地域が2050年までの二酸化炭素排出量実質ゼロに賛同している。(2020年10月現在)
○わが国でも、環境省の呼びかけにより166の地方公共団体(2020年10月現在、人口規模で約7,800万人)が2050年までに二酸化炭素の排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティを表明している。また、2020年10月、日本政府としても菅首相が「2050年までに二酸化炭素の排出量実質ゼロを目指す」ビジョンを表明し、「積極的な温暖化対策が産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長につながるという発想の転換が必要」と述べている。
○本県においては、既に2020年1月の知事定例記者会見で、ゼロカーボンシティを表明しており、2030年度に2013年度比40%削減する目標と併せて、「令和新時代とっとり環境イニシアティブプラン」に明記しており、令和2年度から目標達成に向け、家庭や企業での二酸化炭素排出量削減に向けた取組を強化している。今後、県民、団体、事業者、行政(県・市町村)等の連携・協働体制の強化と信頼関係を深め、温暖化対策の認識を共有し、より効果的な情報提供と、実践に繋げる工夫が必要となっている。
○一方で、2030年のSDGs達成が求められる中、県民への環境教育・環境活動についても個別の環境問題のみをテーマとするのでなく、「社会」や「経済」との関わりを重視しながら、持続可能な未来に向けてより良い地域づくりを目指す方向へシフトしつつあり、そのためには県民、団体、企業等の様々な主体の繋がりを強化し、活動の深化や多面的な広がりに発展させることも重要となってきている。