現在の位置: 予算編成過程の公開 の 令和3年度予算 の 農林水産部の有機・特別栽培農産物・GAP等総合支援事業
令和3年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:農作物対策費
事業名:

有機・特別栽培農産物・GAP等総合支援事業

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農林水産部 生産振興課 生産環境担当 

電話番号:0857-26-7415  E-mail:seisanshinkou@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
令和3年度当初予算額 4,802千円 49,902千円 54,704千円 6.3人 0.0人 0.0人
令和3年度当初予算要求額 5,522千円 49,902千円 55,424千円 6.3人 0.0人 0.0人
R2年度当初予算額 5,055千円 49,581千円 54,636千円 6.3人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:5,522千円  (前年度予算額 5,055千円)  財源:国庫10/10、単県 

一般事業査定:計上   計上額:4,802千円

事業内容

1 事業の目的・概要

「鳥取県農業生産1千億円達成プラン」で設定した、有機・特別栽培農産物の普及及びGAP取組の推進に向けた施策を総合的に支援する。

    有機・特別栽培農産物の普及は、(1)生産体制、情報交換等の整備、(2)技術開発と普及、(3)消費者等へのPR強化、(4)販路拡大の4つの推進目標の達成に向けた施策を展開する。

    GAP取組の推進は、県産農産物の安全性の確保、輸出拡大を促進するために、認証GAPの取得支援を行う。

    また、令和3年6月より、直売所及び選果場のHACCP義務化に伴い、出荷するすべての農業者がGAPの誓約書が必須となる動きがあり、指導員育成等のGAPの取り組みを強化する必要がある。

2 主な事業内容

(1)事業内容                                                                                                                                                  (単位:千円)
細事業
項目
内容
実施
主体
要求額
前年度予算額
前年度からの変更点
有機
特栽
事業
1.認証・推進体制強化(1)検査員養成、講習会派遣
(2)有機加工検査員の外部委託
(3)有機・特別栽培農産物等推進協議会の開催
1,172
1,212
2.生産体制、情報交換体制の整備(1)地域研究会の開催(各地方事務所単位で実施)
(2)有機・特栽推進塾の開催
180
270
180
270
3.技術開発、普及支援有機・特別栽培農産物生産技術支援事業(補助金)
有機・特栽認証者等
1,200
1,200
※詳細は(参考)
4.消費者へのPR強化、販路拡大消費者交流・マッチング支援事業(補助金)
600
600
小 計
3,422
3,462
GAP
事業
1.GAP取組・認証拡大GAP推進モデル拠点設置
240
240
GAP取組・認証拡大推進事業(補助金)
農業者
340
423
※詳細は(参考)
GAP指導員育成事業
200
指導員育成費を計上
2.国際水準GAP普及推進事業(国庫)GAP推進大会の開催
180
180
農業系教育機関のGAP認証取得経費
農業大学校等農業系教育機関
1,140
750
国事業による支援、作目増に伴う認証経費の増
小 計
2,070
1,413
合 計
5,522
5,055
(参考)事業内容のうち補助金                                                                  (単位:千円)
補助金名
補助対象事業・補助対象経費
実施主体
県補助率
(上限額)
要求額
前年度予算額
前年度からの変更点
有機・特別栽培農産物支援事業費補助金有機・特別栽培農産物生産技術支援事業

補助金上限:
個人100千円、
法人・団体300千円
有機・特栽認証者等【ハード】補助率:県1/3以内、補助金上限:300千円
【ソフト】補助率:県1/2以内
1,200
1,200
消費者交流・マッチング支援事業

補助金上限:
個人100千円、
法人・団体300千円
補助率:県1/2以内
600
600
GAP取組・認証拡大推進事業補助金新規認証取得費の補助
・審査費用、審査員旅費、
農業者審査費用:
実費の1/2
審査員旅費:
実費の1/2
340
423
認証取得見込み件数の減
合計
2,140
2,223

3 背景

≪有機・特別栽培農産物普及≫
・平成20年度の当事業創設以降、有機・特別栽培農産物の栽培面積は堅調に増加してきたが、平成30年度において、初めて前年度を下回った( 平成29年度末:1,475ha→平成30年度末:1,391ha)。令和2年3月末現在、有機・特別栽培農産物の栽培面積は1,266haである。
・一方で、過去に有機JASや特別栽培認証を取得していたが現在は認証を取得せずに有機・特別栽培に準じた栽培を継続する者もおり、環境にやさしい農業の底辺は定着しつつある。
・有機・特別栽培は、慣行栽培に比べ管理作業に多くの労力を要し、気象や環境の影響により安定的な品質や収量の確保が難しいことや、生産者が希望する価格で売れる販路確保が課題となっている。
・今年度(4月)、国の「有機農業の推進に関する基本的な方針」が公表されたところであり、それに伴い「鳥取県有機・特別栽培農産物推進計画」の見直しを行いながら、引き続き有機・特別栽培農産物等環境にやさしい農業の推進を図ってゆく。

≪GAP取組の推進≫
・国は国産農作物の輸出促進、安全性確保のため、国際水準GAPの取得促進を図り、東京オリンピック・パラリンピックまでを第1期として「指導員の育成、認証取得支援による食材供給量確保」を実施。次年度以降を第2期として「ほぼすべての国内産地における国際水準GAPの実施」を目標としている。
・県内では平成29年度に県及びJAグループにより「鳥取県GAP推進協議会」を設立し、令和元年度から機動的な「鳥取県GAP推進連絡会」に組織改編し、指導員を育成し計画的にGAP取組の支援を実施推進している。
・産地においては実情に即したGAP取組のレベルアップが図られ、法人を中心として認証GAP取得の関心が高まっており、取組拡大に向けての支援が必要。
・認証GAPの取得には、経費が負担となっており、取組自体を断念するケースもあり普及する上での課題となっている。

4 前年度からの変更点

・国はGAP指導員は確保されたという理由から昨年度から指導員育成補助を廃止している。しかし、異動等により指導者がいなくなった普及所もあり、県内のGAP推進にはきめ細やかに地域の実情に合わせた指導員の育成が不可欠なことから「GAP指導員育成事業」を単県で実施する。

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

【有機・特別栽培農産物の普及】
<施策目標>
 有機・特別栽培農産物の栽培面積2,000ha(令和5年度末)
<取組状況>
 平成19年度の国の有機農業推進法制定を受けて、「鳥取県有機・特別栽培農産物推進計画」を作成し、本県における推進目標を明確化。
 20年度より本事業を創設。有機・特栽栽培面積750ha(平成22年度末)の目標に対し、1,050haまで到達したため、平成23年度に推進計画を改定。推進目標を有機・特栽栽培面積1,500ha(平成30年度末)に設定。
<現時点での達成度>
 令和2年3月末現在、有機・特別栽培農産物の栽培面積は1,266haとなり、前年に比べてやや減少したが、認証を受けずに有機・特別栽培に準じた栽培を実施している者が存在しており、アンケート調査の結果、153haで取組まれている。

【GAP取組の推進】
<取組状況>
 本県のGAP取組は、普及啓発活動を中心に行っていたが、平成29年度末で8経営体、うち認証GAPは2経営体にとどまっていた。
 2020年東京オリンピック・パラリンピックでの食料調達に国際認証GAPの取得が要件となり、国はGAP取組推進の強化を図ったため、平成29年に県及びJAグループにより「鳥取県GAP推進協議会」を設立。重点モデル経営体に選定し、計画的なGAP取組の指導、意欲啓発を実施。
<改善点>
 GAP指導体制を整備するため、平成29年度9月補正予算により、認証GAPの取得も視野に入れた指導員の育成を実施した。
 その結果、GAPに関心を持つ生産者や部会もあり、GAPの取組件数は平成30年度から急増し、令和元年度末で50件に到達した。
 認証取得農業者も同様に平成30年度から急増し、令和元年度末の認証GAP取得は13経営体である。

これまでの取組に対する評価

<自己分析>
【有機・特別栽培農産物の普及】
 有機・特栽認証者を対象に、生産に必要な機器整備や市場調査等への補助を実施することで、認証件数及び面積の維持・拡大を進めてきた。また、平成23年度より、栽培技術の体系化が遅れている野菜分野について、モデル展示ほを設置(水稲の技術体系化は農業試験場で検討)。着実に効果を上げてきたが、目標達成に向けて更なる取組拡大につながる支援が必要。

 消費者の理解促進を目的とし、直売所における有機・特栽コーナー設置と、当該コーナーでの認証制度PRを支援。制度自体の認知度がまだまだ低いのが現状。

 販路開拓支援を目的とし、研修等の機会を通じて流通・販売業者と生産者とのマッチングを進めた結果、県外業者との取引を開始する生産者が増えた。

 人的ネットワークの構築を図ってきたが、特に有機栽培は地域・個々で農法に独自性があるため、面的に広がりにくい。平成26年3月、水稲を中心とした有機農産物等生産者が自ら「鳥取県有機農業推進ネットワーク」を設立された。情報提供等を通じ、自主的な活動が円滑に進むよう支援を行う必要がある。

【GAP取組の推進】
 現在のGAPの取組は「基礎GAP」が大半で、国が示すガイドラインよりも取組項目数が少ない。
 農業者に対してGAPに対する基礎的な理解を深めて、レベルに応じて幅広くGAPの取組を推進することが直近の課題。
 県内では、GAP指導員を育成した結果、県内のGAP取組拡大や認証GAPの取得促進につながったが、令和2年度の指導員として位置づける者は39名に減少。着実な取組件数の目標達成に向けては、更なる指導員育成の支援が必要。
また、認証GAPの取得の推進には認証にかかる経費負担の支援が必要。
HACCP義務化を踏まえてGAPの取り組みを強化する必要があり、GAP指導員の資格取得支援が急務である。

財政課処理欄


 これまでの実績を踏まえ、金額を精査しました。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 5,055 930 620 0 0 0 300 30 3,175
要求額 5,522 1,320 620 0 0 0 300 30 3,252

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 4,802 1,320 620 0 0 0 300 30 2,532
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0