1 事業の目的・概要
ウィズコロナ・ポストコロナ時代、人口減少社会においては、観光客実人数の増加による観光消費額の大幅な引き上げが困難となることが予想される。
ついては、県内の特定地域において、宿泊やアクティビティ、グルメ、アートなどの体験ができ、それぞれのスポット・体験を繋げて、2泊・3泊と滞在したくなるような魅力的な観光エリアを創造することにより、県外観光客の滞在日数の延長及び宿泊数の増加につなげるとともに、県民のステイケーション※を推進する。
※近場の宿泊施設に滞在し、のんびりと非日常を楽しむこと。マイクロツーリズムと同義。
2 主な事業内容
(単位:千円)
| 細事業名 | 内容 | 要求額 |
1 | 滞在型観光エリアづくりの取組を促進するための研修会開催 | 滞在型観光エリアの候補となり得る地域の鍵となる人材の意識醸成を図るため、滞在型観光の先進地域に携わった講師を招聘した研修会を実施する。
〇時期:令和3年5月頃
〇場所:県内1箇所
〇内容:全体研修会、個別相談会、候補地視察
※オンラインでの参加可能とする。
※要求額には下の補助金の補助対象者への伴走支援に要する経費含む。 | 1,000 |
2 | 魅力ある滞在型観光エリアづくり推進事業補助金 | 県内観光事業者等による滞在型観光エリアづくりに要する経費の一部を支援するための補助制度を新設する。
〇補助対象者
県内民間事業者
(複数の民間事業者によるグループ又は団体による実施を含む)
〇補助事業
(1)先進事例の調査
(2)観光商品の企画・開発(ガイド養成、モニター調査等)
(3)開発した観光商品の情報発信(ホームページ制作、宣伝素材作成、旅行博出展等)
※人件費は対象外とする。
〇補助率等
補助対象経費の2/3以内(限度額2,000千円)
〇積算根拠
2,000千円×3案件
〇採択条件
・専門家による伴走支援を受けること(専門家は上記研修会の講師を想定)
・1名以上のエリアコーディネーター(要経験)を必置すること(高所得者層をターゲットとすることを念頭にコンシェルジュ的な役割を果たす)
・エリア内の観光事業者等との連携を図ること。 | 6,000 |
合計 | 7,000 |
3 現在の課題
(1)観光客入込動態調査(R元年度)において、観光入込客数(実人数)は増加(対前年比+482千人、+5.0%)しているが、宿泊者数(実人数)は減少(対前年比△515千人、△17.9%)しており、入込客数の増加が宿泊につながっていない。
⇒観光消費額の増加につながっていない。
(2)県内には多くの観光スポットがあるが、それぞれが「点」として認知されており、結果として県内での滞在につながっていない。
⇒「面」としての周遊エリアのプロモーションができていない。
(3)SNS(Facebook、Instagram)によるタイムリーな情報発信やYouTubeを活用した滞在観光を訴求する動画によるプロモーション、旅ナカでのプッシュ通知(スマホのお知らせサービス)等が不足している。
⇒デジタル技術の活用が不十分である。