これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<事業目標>
(1)湖山池漁場環境回復試験
事業目標:・湖山池におけるヤマトシジミ資源の増大
・湖山池における漁場環境等の監視 8回
(2)東郷池ヤマトシジミ資源回復試験
事業目標:・東郷池におけるヤマトシジミ漁獲量の回復
・東郷池における漁場環境等の監視 8回
(3)アユ資源緊急回復試験
事業目標:アユ不漁対策の実施と効果検証
<取組状況>
(1)湖山池漁場環境回復試験
・平成17年11月から実施されている塩分導入実証試験に対応して、湖山池に於いて、定置網等を用いて魚類相を把握。
・また、池内の塩分が高まったことからヤマトシジミ増殖試験を開始。
(2)東郷池ヤマトシジミ資源回復試験
・東郷池のヤマトシジミ資源が減少したことから、平成26年度から資源増殖のための調査を再開した。
・令和元年度から試行的に最大塩分濃度を6psuから7psuへ高めたシジミ増殖策を実施。
(3)アユ資源緊急回復試験
・平成27年度からアユ資源回復のための調査を開始。平成29年度からアユ不漁対策として河川内の調査にも着手した。
<現時点での達成度>
(1)湖山池漁場環境回復試験
・ヤマトシジミ漁獲量(H31実績104t、長期目標300t )
・漁場環境等の監視(H31実績8回、基準値8回)
(2)東郷池ヤマトシジミ資源回復試験
・ヤマトシジミ漁獲量(H31実績95t、長期目標300t )
・漁場環境等の監視(H31実績8回、基準値8回)
(3)アユ資源緊急回復試験
・アユ漁対策として、早期小型種苗放流、カワウ防除のための黒テグス張りが効果あることが判明した。
これまでの取組に対する評価
<自己分析>総評
(1)湖山池漁場環境回復試験・本試験により、塩分導入が湖内の環境や魚介類へ与えた影響を把握することが可能となった。
・ヤマトシジミの増殖については、シジミ漁が開始されるなど成果があり、漁獲量も増加傾向にある。
(2)東郷池ヤマトシジミ資源回復試験
・「シジミ増殖策」を修正し、シジミ資源が回復したが、H30年には大きく減少し、不足箇所が明らかとなった。
・試行的に修正したシジミ増殖策を行ったところ、稚貝が増加した。今後、漁獲量は回復見込み。
(3)アユ資源緊急回復試験
・アユ不漁対策の一手法を明らかにすることができた。
<自己分析>各論
(1)湖山池漁場環境回復試験
・魚類相調査・・・湖内の魚類相の変化、重要資源の動向調査が明らかとなった。
・ヤマトシジミ増殖試験・・・シジミ資源は創出されたものの、漁獲量の変動が大きいことから、安定して漁業ができるシジミ増殖策を提示する必要がある。
(2)東郷池ヤマトシジミ資源回復試験
・「シジミ増殖策」について、シジミの餌となるプランクトンを増やす項目を入れることで効果が上がる可能性が示されたことから、今後はこれを検証する必要がある。
(3)アユ資源緊急回復試験
・天然アユ資減少要因については未解明であり、引き続き解明に向けた調査を行う。
・現行の不漁対策手法について実施後の検証を行い、改善策を示す必要がある。
工程表との関連
関連する政策内容
・漁業重要資源の増殖・管理技術の開発と普及
・漁場(沿岸・内水面)環境の監視と保全技術の開発・普及
関連する政策目標
・湖山池におけるヤマトシジミ資源の増大
・東郷池におけるヤマトシジミ漁獲量の回復
・アユ不漁に関する基礎データ収集
・湖山池における漁場環境等の監視
・東郷池における水質環境の把握