○2018年10月に、各国の閣僚レベルが「水素社会の実現」に関して議論する世界初の会議「水素閣僚会議」が開催され「水素は、経済成長及びエネルギー安全保障と同時に、大気質の改善・温室効果ガスの削減により、環境保護に貢献することができる」との宣言が発表された。
○また、国においては、2018年5月に「第5次エネルギー基本計画」を策定し、脱炭素化に向けて、水素や蓄電池などの技術開発を進めることを明記。加えて2019年3月に発表された、新たな「水素・燃料電池戦略ロードマップ」では、FCVや水素STに係るコスト目標が提示され、かつ、有識者による評価WGを設置し、分野ごとのフォローアップを行うことも明文化されるなど、「水素社会」実現への取組は加速している。
〇本県においても、水素社会の実現に向け、2016年2月に「鳥取県水素エネルギー推進ビジョン」を策定し、これを基として、水素エネルギー実証拠点整備、FCVの導入加速に向けた環境整備、家庭・事業所の省エネ化等の推進に向けて取組を行っているところ。
〇このように、脱炭素化やエネルギー安全保障の観点から照らしてみると、”水素”は我が国のエネルギー構造を多様化させるポテンシャルを有している一方で、一般的には「水素は危険」などのイメージもあるため、これらを払拭し、水素の社会的価値を高めるため、引き続き、鳥取すいそ学びうむやイベントを通して、県民理解向上を図っていく必要がある。
加えて、水素はエネルギー貯蔵媒体として再生可能エネルギーの更なる拡大に大きな役割を果たすことが期待されているほか、水素関連産業は成長分野として世界的な市場拡大が見込まれており、引き続き、水素の社会実装に向けた検討や事業者の掘り起こしに繋がる普及啓発に取り組んでいく。