1 事業の目的・概要
新型コロナウイルス感染症の影響により大きく社会が変化し、文化芸術活動の維持・継続を模索する中、デジタル化、オンライン化が急速に進んでいることから、ICTの活用等により多様な形で芸術表現や発信が可能となるよう、県有文化施設の環境を整備する。
また、全国的に5G基地局の設置が進められ高速大容量の通信環境が整備されることから、ICTを活用した新たな文化芸術の創作や発表についてモデル的に取り組む。
2 事業内容
(1)映像配信環境整備 (29,022千円)
ア 県立文化施設(県民文化会館、倉吉未来中心、米子コンベンションセンター、童謡館)のホール等のネット配信環境等の整備
区分 | 内容 | 金額(千円) |
インターネット環境整備 | ・インターネット回線の増強
・ホール・会議室内Wi-Fi整備 | 27,130 |
映像配信機器整備 | ・ビデオカメラ、360°カメラ
・動画編集・アップロード用PC | 1,592 |
イ 動画制作・配信に係る研修会の開催(300千円)
県立文化施設の利用者等が映像配信に必要な技術を習得するための研修会を開催
〔内容〕撮影のコツ、動画編集、アップロード方法、著作権の取扱、VR動画の作成 など
ウ 動画チャンネルの開設
広く県内外や世界に向けて県内の公演、展示等の文化芸術活動(障がい者アートを含む)を一元的に発信するため、YouTubeに動画チャンネルを開設する。
(2)5G等の先端ICTを活用したモデル的取組(3,000千円)
先端ICTの活用による文化芸術活動の新たなモデル的取組の実証を県内高等教育機関などに委託
区分 | 内容 | 金額(千円) |
ICTを活用した映像配信の効果検証 | (取組例)5G通信を活用し、高校生による伝統芸能の演技をマルチアングルの高画質で配信するとともに、2拠点を映像回線で結んだ和太鼓演奏など、鳥取県の伝統芸能を臨場感をもって披露する。
〔委託先〕県内高等教育機関など
〔経費内訳〕
・モニター、送受信機器、5Gスマートフォン等機材準備経費 (2,300)
・制作料(楽曲作成等) (500)
・機材操作スタッフ経費など (200) | 3,000 |
3 事業の背景
県有文化施設において、来場者の密を避け感染防止を図るため、施設の内外を繋いだオンラインによる利用希望が増加しているが、インターネット回線やWi-Fi環境が脆弱でありニーズに対応することが困難な状況である。
≪利用者からの要望≫
・練習室、リハーサル室等におけるレッスンや講座のオンライン配信
・メイン会場から複数のサテライト会場への動画配信
県内各所に5G基地局が整備されることに伴い、コロナ禍において、新しい文化芸術の活動や鑑賞のスタイルの創造をもとめられることが想定される。