1 事業の目的
県内の高等教育及び地域の更なる活性化を推進し、県内5つの高等教育機関、商工団体、医療・福祉団体、行政が連携して県内の課題解決に資する取り組みを行う「とっとりプラットフォーム5+α」の事務局を担う藤田学院(鳥取看護大学・鳥取短期大学)に、コーディネーターを1名配置する。
2 調整要求の内容
県内高等教育機関の学生が参画し、学生における学びの機会の創出だけでなく、地域で様々な活動や交流を促進することで、若者が地域に興味・関心を持つ或いは愛着形成が期待されるような事業を「とっとりプラットフォーム5+α」で取り組むために、企画・調整・事業実施を担うコーディネータ―に係る人件費について補助する。
〇コーディネータ―人件費(1/2補助) 2,976千円
〇標準事務費 37千円
<R3年度に新たに取り組む事業>
・対話型鑑賞ファシリテーター養成事業
・美術館フィールド活用支援事業
・県立美術館サポート事業
・こども食堂発信事業
・若者による地域防災活動の推進 等
3 調整要求の理由
・平成29年10月に「とっとりプラットフォーム5+α」が組織化されて以降、県内5つの高等教育機関と、商工団体、医療・福祉団体及び行政(県・県教委・倉吉市)、が、連携・協力し、中長期計画(平成30年度〜令和4年度)で掲げた11課題に対応する取組みを行っている。
・11課題は、本県の現状を踏まえ設定されたものであるが、大学間連携に留まらず、大学生の県内就職の促進、県民の生涯学習の充実、地域リスクマネジメント体制の強化、人口減社会への対応、学生による地域貢献活動の展開など、本県の経済・社会、雇用、文化の発展に寄与するものとなっており、県政課題の解決にも資するものとなっている。
・取り扱う課題は、社会情勢の変化や県政の動向等に応じ、見直しもなされ、県政課題解決のための重要なツールのひとつとなっており、県では、今後も、こうした高等教育機関を中心とした連携の枠組みを積極的に活用したいと考えている。
・こうした中、新たに、12番目の課題として「県立美術館支援」を掲げ、対話型鑑賞ファシリテーター養成や、建築現場等をフィールドとした講義の実施等、学生が設計・建築業界に興味を持つような取組や、県全域に向けた県立美術館の魅力発信等の事業を検討することとなった。
・多額の税金を投入し令和7年春に開館予定の県立美術館の成功の鍵は、いかに多くの来館者を集め、高い教育的効果を発揮するかと言われ、県の重要課題の一つとなっているが、「とっとりプラットフォーム5+α」の枠組みの中で、県立美術館に係る取組を行うことで、高等教育機関の学生など若い層に直接、県立美術館の存在やその価値を訴えかけることが可能となり、県立美術館を支える人材としてまた、来館者としての裾野拡大への効果が期待できる。
・また、コロナ禍の中、子どもの居場所としてそのニーズが今まで以上に高まっている「子ども食堂」に係る新たな取組や、若者における地域防災活動の推進に資する取組なども、今後、取り組む予定である。
・このように高等教育機関を中心とした枠組みを活用し、県政の喫緊課題の解決を効果的かつ効率的に取り組むことが出来る「とっとりプラットフォーム5+α」の存在は大変貴重であり、県として必要な協力、支援を行う必要がある。
・ついては、新たな事業の企画、調整、実施を担うコーディネーター配置に係る経費の一部を支援する。