これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【就農部分】
<事業目標>
・新規就農者の確保、育成、定着を図る。
新規独立自営就農者80名/年、新規雇用就農者120名/年
<取組状況、改善点>
・鳥取県農業農村担い手育成機構に就農相談の総合窓口を委託し、就農希望者の相談を実施してきた。
令和2年度の総合窓口の相談件数は、コロナ禍による就農相談会の中止などで、前年から2割程度減少したものの、
県内在住者からの相談の増加などにより、県全体では約500件と過去5年で最も多くなっている。
・令和3年度からは、コロナ禍に対応し、総合窓口にリモート相談窓口を設置している。
【経営部分】
<事業目標>
・認定農業者等の担い手の増加。現状(R2)1553人→目標(R7)1560人
<取組状況、改善点>
・農業経営の法人化を検討する上で、専門的な知識を習得する場があるとよいというニーズに応えるため、本事業により担い手対象の研修事業を創設し、H30〜R2で計16法人の設立を支援した。
・担い手対象の経営力向上研修では、農業経営者として備えるべき知識や考え方、労務管理と人材育成等について、著名な外部講師により実例や演習を基に研修会を行い、年3回の研修会に延べ45名の参加があった。
・鳥取県担い手育成機構に法人化相談窓口を設置し、アドバイザーによる相談活動を実施した。
・農業者や農業法人にアドバイスができる人材の養成や、税理士等専門家への農業施策や農業経営に関する研修を実施予定(11/25開催:50名程度を対象)。
・H30年度から農業経営相談所を設置し、農業者の幅広い経営課題に伴走支援を行う体制を整え、各課題に対応した専門家を含む支援チームにより、H30〜R2で計56経営体の支援を行った。
これまでの取組に対する評価
【就農部分】
<目標に対する結果>
・令和2年の新規独立自営就農者52名、新規雇用就農者106名
<自己評価>
・令和2年度の新規就農者数は、雇用就農者を中心に一旦落ち込んでいた令和元年度から大きく回復した。
・市町村、農業団体等と連携し、フォローアップ体制の整備を行うことで新規就農者の定着率の向上につながってきている。
<今後の改善点>
・相談者が、就農後一定期間経過してから、経営上の課題を抱えるケースがでてきている。定着したからと安心することなく、関係機関が一体となりケアし担い手としての定着を図る必要があるため、就農相談から経営の課題解決までを一体的に行う農業経営支援ネットワークを設置する。
・就農希望地・品目に偏りがある。主体的に受入体制を整備する産地の取組を後押しする必要がある。
【経営部分】
・将来に向けて持続的に地域農業を維持・発展させていくには、平成24年度から実施されている「人・農地プラン」の取組と連動させながら、中心経営体である認定農業者等の経営改善に向けて農業経営相談所を活用するなどして、人と農地の問題解決のため、一層の支援が必要である。
・担い手対象の経営力向上研修では、受講者から「法人化に対する問題点、留意点が明確になり解決法がわかった」、「会計上の問題がわかった」、「有意義な内容でよく理解できた」などの好評価を受けており、法人化に係る知識習得の一助となっている。今後も経営体のニーズに合った研修を実施していく。
・法人化相談窓口の設置について、アドバイザーと農業改良普及所とが連携して農業者の相談に対応することにより、農業者のニーズにきめ細かく対応している。
・農業経営相談所による支援を受けた農業者からは、「相談所の支援活動が役に立った」、「経営上の問題点、課題が分かり、解決方法が見えた」、「法人化がスムーズに出来、経営戦略の組み立て知識を学べた」などの評価を受けており、今後の取組支援に期待されている。