現在の位置: 予算編成過程の公開 の 令和4年度予算 の 水産振興局のファインバブルを用いた水産物品質保持試験
令和4年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:水産業費 目:水産試験場費
事業名:

ファインバブルを用いた水産物品質保持試験

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水産振興局 水産試験場 底魚資源室 

電話番号:0859-45-4500  E-mail:suisanshiken@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
令和4年度当初予算額 302千円 4,227千円 4,529千円 0.5人 0.1人 0.0人
令和4年度当初予算要求額 302千円 4,227千円 4,529千円 0.5人 0.1人 0.0人
R3年度当初予算額 976千円 4,244千円 5,220千円 0.5人 0.1人 0.0人

事業費

要求額:302千円  (前年度予算額 976千円)  財源:単県 

一般事業査定:計上   計上額:302千円

事業内容

1 事業の目的・概要

ファインバブル (直径100マイクロメートル未満の泡)処理による甲殻類の黒変防止や魚類(沿岸漁業主要魚種)の色調保持、味(食感)、生臭み抑制等の効果が発現する条件(処理方法)を検討開発しマニュアル化し、漁業者、漁協、仲買業者等へ普及を図る。

    【試験期間】令和3〜5年度

2 主な事業内容

対象魚種の魚体をそのままの状態でファインバブルに一定時間浸漬後、数日間(5日間程度)冷蔵庫保存し経時変化を無処理のものと比較する。

バブル
対象魚種
試験内容
効果確認
酸素
甘エビ、モサエビ等
1.漁獲からの経過時間

2.塩分濃度(2,3%)

3.浸漬時間(15分、30分、1時間)
※魚体サイズとの関係
黒変抑制…画像比較
ドリップ量
窒素
ハマチ、サワラ、
サゴシ、マアジ等
色調保持…画像比較
食味試験(臭い・食感)
 ※違いが感じられれば以下を実施
生臭み抑制…臭いセンサー、臭い識別装置測定
食感(弾力)…破断強度測定
令和3〜4年度 効果が発現する条件(処理方法)を見いだすための試験
令和5年度 実証試験(漁船や市場)及びマニュアル普及(漁業者、漁協、仲買業者等)

3 研究ニーズの背景

(1)現状とニーズ
【ハマチ、サワラ(サゴシ)】
  • 沿岸漁業の年間漁獲量5〜6千トンのうち、ハマチは約10%、サワラ(サゴシ)は約15%を占め、重要な多獲性魚種となっている。
  • ハマチとサゴシは、キロ単価が300円程度と安い状況であるため、漁協等から差別化を図ることによる単価向上が望まれている。

【深海性エビ類】
  • 地域の特産品として取り組んでいる甘エビやモサエビ等のエビ類は、沖合底びき網漁業において漁獲金額が約2億1千万円となる重要な魚種となっているが、鮮度落ちが早く黒変しやすいため販売しづらい水産物である。
  • 特に近年、甘エビはキロ単価が安くなっており(10年前:1,200円/kg程度→近年:900円/kg程度)、黒変を遅らせることが出来れば単価向上につながると考えられる。

(2)新たな品質保持の処理方法
【ファインバブルへの浸漬処理】
  • 主要製造メーカーによると、窒素バブルで養殖ブリやサバ、マグロの色持ち効果があり、近海マグロ延縄船で導入されるとともに、酸素バブルで甲殻類の黒変防止があるとされている。しかし、本県では県産水産物への品質保持等の効果が明らかでないため導入事例がない。

(3)予備試験での効果
  • 導入の可能性を探るため、県の農林水産試験場臨時的調査研究事業で実施(H30、R1年度)。
  • 窒素バブルでは、サゴシ等で血合肉の赤色の鮮やかさが保たれる傾向や生臭みの抑制効果がある可能性が示唆された。また、酸素バブルでは、甘エビの頭部の黒変が抑えられるとともに、ドリップも少ない傾向が見られた。

4 見込まれる効果

ファインバブルの処理技術を開発普及することで、生産者等は高品質化により他産地間との差別化による競争力の向上が図られ、消費拡大や魚価向上につながるとともに、消費者等へ水産物の美味しさを長く提供できる。
  • ブリ(ハマチ)等については県内で多く獲れた場合は県外の消費地に出荷しやすくなる。また、エビは輸送時間がかかっても黒変せず消費地出荷が可能となる。

  • これまでの取組と成果

    これまでの取組状況

    (事業目標)
    ・ファインバブル処理による甲殻類の黒変防止や魚類(沿岸漁業主要魚種)の色調保持、味(食感)、生臭み抑制等の効果が発現する条件(処理方法)を検討開発しマニュアル化し漁業者、漁協、仲買業者等へ普及を図ることで、消費拡大や魚価向上を図る。

    これまでの取組に対する評価

    ・窒素および酸素ファインバブルは前日生成(十分にファインバブルを生成するため15分程度機器を稼働)し、冷蔵庫で保管することで翌日、それぞれの冷海水を使用することが可能と判明
    ・試験操業で漁獲した魚・エビ類で試行レベルであるが、ファインバブルに浸漬したものと通常の処理で比較したが、大きな差が見られていない

    財政課処理欄


    ファインバブルの効果による優位性が発現された際には、ファインバブルの普及及び県内水産物の消費拡大や魚価の向上に繋がるよう、関係機関と連携を取りながら試験計画を進めてください。

    要求額の財源内訳(単位:千円)

    区分 事業費 財源内訳
    国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
    前年度予算 976 0 0 0 0 0 0 0 976
    要求額 302 0 0 0 0 0 0 0 302

    財政課使用欄(単位:千円)

    区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
    計上額 302 0 0 0 0 0 0 0 302
    保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
    別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0