1 事業の目的・概要
新型コロナウイルスによる人流抑制の傾向や人々の外出自粛マインドの継続は、人流を事業収益の柱とする交通事業者へ甚大な影響を及ぼしており、現在も運送収入はコロナ禍以前との比較で回復していない中、コロナ禍やウクライナ侵攻等を背景とした燃料・原材料費の高騰により運送コストが上昇し、交通事業者の経営状況悪化に拍車をかけている。
今後も厳しい経営環境が続くことが予想されることから、地域住民の移動手段を守るため、運行を継続する交通事業者に対し緊急支援を行う。
2 主な事業内容
(1)バス・タクシー事業者への緊急経営支援 45,000千円
運送収入の減や運送コストの上昇によって厳しい経営状況にあるバス・タクシー事業者に対し、燃費向上に資する車両整備への支援を実施。
(2)バス、タクシーへの広報委託 57,000千円
コロナ対策と経済の両立を図るため新たな生活様式等に係る普及啓発広告について、街中等を運行し人目に付きやすいバス、タクシーの車両(車体広告や車内広告)を活用して実施。※広報内容は、コロナ対策本部と調整。
<積算>
○広告料:52,000千円
内訳:タクシー26,000千円(600台)、路線バス12,000千円(220台)、高速・貸切・空港連絡バス14,000千円(269台)
○広告物作成費用等:5,000千円
3 交通事業者がおかれている現状
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により運送収入の改善の兆しが見込めないなかで、ここ最近では更にコロナ禍やウクライナ危機を背景とした原材料費の高騰・コスト高によって、交通事業者の経営の継続は危機的状況に陥っている。
さらに、雇用調整助成金を活用し従業員の雇用と生活を守ってきたが、当該助成金の延長期間は、令和4年6月末までとなっており(R4.4時点)、多くのドライバーによって支えらている労働集約型産業の代表である運輸業界は今後更なる危機を迎えることが想定される。
このような危機的な状況を切り抜けるためにも、適時適切なタイミングを捉えた交通事業者への支援が必要である。