1 事業の目的・概要
災害時等に備えて整備・運用している防災行政無線等の通信網や、県民等への情報発信ツールについて、国の補助事業等を活用して改修・更新及び機能強化を行い、災害対応力の向上を図る。
2 事業経費
822,762千円(令和4年度:336,126千円、令和5年度:486,636千円)
3 事業内容と主な改善点
(1)次世代型地域通信ネットワーク構築事業[事業費608,000千円(R4−5)起債]
- 防災行政無線(衛星系)について、大規模災害時に向けて機能強化が図られる次世代システム(第3世代:令和3年から本番稼働)へ移行するよう、設備を更新する。(県庁、市町村庁舎、消防局、自衛隊など30箇所の設備を更新)
- 伝送能力の高規格化により、情報伝送容量は従来の3倍に向上。通信速度、同時接続数、映像画質が向上し、より精密な映像を素早く、確実に、より多くの拠点に提供できるなど、災害時の情報伝達能力が飛躍的に強化される見込み。
※運用の一例として、従来の[アナログ画質相当・最大5チャンネル]が、[地デジ画質相当・最大18チャンネル以上]に向上。
※衛星通信の性質上、比較的影響を受けやすい降雨時においても、通信状況が改善される見込み。
※近年、映像配信のニーズは増加中。本県でもR2は113回、R3は11月末時点で70回以上利用している。
- 併せて、汎用機器の利用等により、整備費用及び保守費用が大幅に低価格化される予定。(例:第2世代の整備費用は30億円)
(2)防災行政無線耐災害性強化事業[事業費205,532千円(R4−5)起債]
- 防災行政無線(地上系)の無線中継局(県内8箇所)の非常用発電機が設置から相当年数が経過してメーカーのメンテナンス部品供給体制に支障が生じ始めている。
- このため、機器を更新して停電時の備え及び故障発生時のサポート体制を万全とする。
※近年では、令和元年9月には台風時の倒木により約7時間、令和2年12月には積雪により約30時間にわたり停電が発生し、その間の通信の確保に貢献している。
(3)情報発信拡充事業[事業費9,230千円(R4)国費・一部県費]
- 気象庁が新たに追加した「顕著な大雪に関する気象情報」について、迅速・確実に県民等に情報提供できるよう、「あんしんトリピーメール」、「防災アプリ」の改修を行う。
- 消防庁が全国の被害情報の集計を自動化する「消防庁被害情報収集・共有システム(仮称)」を令和4年度に導入予定としており、本県においても、同庁に接続するためのシステム改修を行う。
(国庫補助・補助上限10,000千円 補助率10/10)
4 継続費内訳
| | | | | (千円) |
事業項目 | 事業費 | R4 | R5 | 備考 |
1 | 次世代型地域通信1ネット1ワーク構築事業 | 608,000 | 243,200 | 364,800 | 起債100% |
2 | 防災行政無線耐災害性強化事業 | 205,532 | 83,696 | 121,836 | 起債100% |
3 | 情報発信拡充事業 | 9,230 | 9,230 | | 国10,000、県2,207 |
計 | 822,762 | 336,126 | 486,636 | |