1 事業の目的・概要
体育・保健体育における学習指導要領にそった学習の円滑な実施に向け、研修会の充実等を行い、体育担当者の指導力向上に取り組み、体育・保健体育学習の更なる充実を図る。
また、中学校保健体育科教員の武道学習に対する指導力向上を図るため、公立中学校の武道学習に専門的な技能の指導力を有する授業協力者を派遣し、安全で質の高い授業を実践し、その実践成果をまとめ、県内の市町村教育委員会や学校等に普及・啓発を図ることにより教員の指導力及び資質の向上を目指す。
2 主な事業内容
(単位:千円)
| 細事業名 | 内容 | 要求額 | 前年度予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 武道外部指導者派遣【国費】 | 公立中学校で複数の武道種目(2種目以上)の授業に授業協力者を派遣し、該当教員とティームティーチングで指導する。
*国事業「武道等指導充実・資質向上支援事業」を活用予定 | 445 | 518 | |
2 | 武道指導推進委員会開催【国費】 | 各武道連盟(柔道、剣道、相撲、空手道)、授業協力者を派遣する学校の教員等を委員として、武道学習における授業協力者の効果的な活用、実践の報告内容等について検討する。 | 158 | 158 | |
3 | 水泳指導者研修会の開催【単県】 | 日本スポーツ協会公認水泳コーチから水泳指導の基本知識や安全かつ効果的な指導方法を学び、日々の授業や課外学習等の指導者としてのスキルアップを目的とする。 | 20 | 20 | |
4 | 学校体育講習会開催【単県・国費】 | 子どもの体力が低い水準で推移していることや運動する子どもとそうでない子どもの二極化傾向を示していることなどの状況を受け、体育の授業をはじめとした学校教育活動全体を通じて、体を動かす楽しさや心地よさを味わえるようにしたり、健康三原則に基づいた生活習慣を形成したりするなど、子どもの運動意欲を高めるとともに心と体の一体化を図る取組が求められている。その基盤となる体育・保健体育学習の充実のため、学校で指導にあたる教職員の指導力の向上を図ることを目的として講習会を開催
※武道領域については国費
※その他の領域については、単県 | 19 | 19 | |
5 | 部活動指導者研修会 | 部活動のあり方や効果的な指導法等について講義等を行い、指導者の指導力の向上、部活動中の生徒の事故防止等を図ることをねらいとして実施する。 | 300 | 300 | |
6 | 体育・保健体育指導力向上研修(西部ブロック)への派遣【単県】 | スポーツ庁主催の研修会の「幼児の運動遊び」の領域へ保育所等の運動指導員を派遣する。(令和4年度は熊本県で開催予定) | 81 | 76 | 令和4年度は熊本県で開催するため |
合計 | 1,023 | 1,091 | |
|
3 背景・課題
・H24年度より実施してきている公立中学校への武道授業協力者派遣を継続し、より安全に配慮した武道の指導を図る必要がある。また、教員の資質向上と指導力強化を一層図ることを目指し、事業実践校の取組を広く普及する必要がある。
・現行学習指導要領の実践の中での課題等の解決に向け、各校種の体育主任を集め協議会を実施し、より充実した授業が行われるよう指導、助言していく必要がある。
・学校での水泳指導についてより安全な指導が求められている。
・教職員の多忙化等、部活動に関わる課題解決に向け、効果的・効率的な指導方法を研修する必要がある。
・県立高等学校に配置している部活動指導員の必修研修としていることや、市町が配置している部活動指導員は運動部だけでなく文化部も配置しているため、部活動指導員としての基本的な研修内容を取り入れる必要がある。
4 期待される効果
・公立中学校に武道授業協力者の派遣を継続することで、武道学習の進め方やポイントなど、専門的な指導方法を学ぶことができ、安全に配慮した学習や学習指導要領の趣旨にそった学習の展開が期待できる。また、事業実践校の取組を広めることで、教員の資質や指導力の向上が期待できる。また、生徒は複数の武道を学習することで、多様なスポーツへの興味関心を向上させることができる。
・水泳指導者研修会の実施により、教員の指導力向上及び安全に配慮した指導法を習得することができる。
・学校体育講習会の開催により、学習指導要領の趣旨に沿った授業の展開方法を広く周知することができ、教員の授業力向上につながる。
・部活動指導者研修会の実施により、部活動における教職員の指導力向上とともに多忙化解消につなげる。
5 スケジュール
○武道授業協力者派遣:通年
○武道指導推進委員会(7月・2月の年2回開催予定)
○水泳指導者研修会(6月開催予定)
○学校体育講習会(6月中旬から9月中旬開催予定)
〇学校体育講習会(幼児の運動遊び)(11月開催予定)
○部活動指導者研修会(9月開催予定)
〇体育・保健体育指導力向上研修(西部ブロック)(5月中旬に熊本県で開催予定)
6 昨年度からの変更点
・令和3年度は、新型コロナウイルス感染症拡大により、研修会及び講習会の多くが中止又はオンラインでの開催だったが、令和4年度は、内容によってオンライン研修と集合研修とを使い分けて実施する。
・体育・保健体育指導力向上研修(西部ブロック)には、令和3年度はオンライン開催となったが、令和4年度は熊本県に参集して開催予定。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○これまでの取組状況
◆指導力向上のための講習会の開催
◆研修会・協議会等への派遣
○体育・保健体育指導力向上研修(西部ブロック)
小、中、高等学校の教員と幼稚園及び保育園の保育士等を派遣
→R3年度山口大会は新型コロナウイルス感染症対策拡大のため、 オンラインでの開催。
○体力向上マネジメント研修
体育保健課指導主事を派遣
→R3年度は新型コロナウイルス感染症対策のためオンライン研修。
○体育・保健体育学習協議会(於文部科学省)
体育保健課指導主事が参加
→R3年度は新型コロナウイルス感染症対策のためオンライン開催。
◆武道外部指導者派遣
令和3年度は実施校4校8名の授業協力者を派遣
〇改善点
・体育・保健体育指導力向上研修(西部ブロック)への派遣は、幼稚園教諭等を派遣し、より保育現場の状況に合う形で幼児の運動遊びの研修会を実施している。
・小体連県記録会が中止となったことで、指導力の向上や、安全な水泳学習の実施についての研修会を実施する。
これまでの取組に対する評価
◆指導力向上のための講習会の開催
・各領域とも実技のみではなく講義を行うことにより、指導要領の内容等、研修での成果を伝えている。
・参加者からは、「とても勉強になった」という意見が多数である。領域により参加人数の偏りがあるので、より多くの先生方に参加をしていただけるような工夫をしていきたい。
・開催期日、内容等をさらに検討しながら継続していきたい。
◆研修会・協議会等への派遣
・受講後は、校内または地区のリーダーとして、学校体育の充実に欠かせない人材となっている。
・学習指導要領の趣旨に沿った授業展開ができる人材育成として、継続して派遣していきたい。
・体力向上マネジメント指導者研修に指導主事が参加し、各研修会、授業研究会等で伝達を行っている。
◆武道外部指導者派遣
・授業協力者の派遣により、事業実施校で充実した武道学習が行われている。その成果を県内に広め、安全で充実した授業が展開されるためにも、継続して取り組んでいきたい。