1 事業の目的・概要
人文資料(考古・歴史・近現代・民俗)の収集・保存と調査研究を行い、その成果を常設展示と教育普及活動により県民に紹介する。
2 主な事業内容
| 項目名 | 内容 | 要求額 | 前年度予算額 | 前年度からの変更点等 |
1 | 資料収集・研究 | 資料購入などの収集、収蔵資料の修復や整理、資料価値を高める調査研究に関する経費 | 2,398 | 2,409 | 「安達清風文書」整理・研究事業(3年事業)終了。
会計年度任用職員を雇用して、館蔵考古資料の利活用を促進したいという課題がある。 |
2 | 常設展示の充実 | 床貼絵図を製作して、江戸時代の鳥取・倉吉・米子の町を展示紹介する。 | 1,064 | 747 | 常設展示室の運営・維持管理・展示更新等(現状維持)に加え、常設展示に江戸時代の鳥取・倉吉・米子の町の絵図を展示紹介する。 |
3 | 鳥取藩政資料の活用 | 鳥取池田家藩政資料を計画的に補修して保存するとともに、情報発信する経費 | 6,185 | 6,185 | 第3次計画(32年計画の2年次目) |
| 標準事務費 | | 1,686 | 1,922 | |
| 合計 | | 11,333 | 11,263 | |
会計年度任用職員(普及オペレーター1名、史料補修専門員3名)にかかる人件費は別途、教育人材開発課から要求する。
3 資料収集・研究
・「安達清風文書」整理・研究事業(3年事業)は終了。
・資料購入
令和2,3年度は、コロナ禍で県外に購入候補資料の実見に出かけられなかったが、それでも鳥取県に係る古絵図・古文書の購入をした。来年度も引き続き鳥取県の歴史・民俗を象徴する資料を収集する。
・収蔵資料の修復
令和2年度に寄贈された伯耆安綱の太刀を研磨する。
・館蔵考古資料整理事業【課題】
館蔵考古資料及び未整理の資料を会計年度任用職員を雇用して3年計画で整理したい。
4 常設展示の充実
・常設展示室の運営・維持管理・展示更新等
借用資料への展示謝金、展示替えに係る経費
・床貼絵図の製作
令和2,3年度は、コロナ禍で県内(中西部)の小中学生も修学旅行等で当館見学に来館した。県立博物館として県内の事象を広く紹介するため、倉吉・米子の町の絵図を製作して紹介する。
5 鳥取藩政資料の活用
・鳥取藩池田家資料(古文書)の補修、複本製作
第3次計画の2年目。会計年度任用職員による在方諸事控(農村の社会風俗の記録資料)の補修。痛みの激しい物は業者委託。
・活用及びデジタル発信
古文書ボランティアによる「町奉行日記」・「御目付日記」解読内容の校訂からデジタルデータ公開。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【事業目標】
○収集・保存、調査研究を推進し、展示を充実する。
○資料のデジタル化を促進するとともに職員のデジタルに関するスキルアップを図り、「とりデジ(とっとりデジタルコレクション)」を充実する。
○新たな知見を紹介し、「ふるさとキャリア教育」の視点に基づき、県民の豊かな学びを支援する。
【取組状況】
政策目標に向け、順調に推移している。今後も、資料の収集、保存、修復等に努めるとともに、しっかりとした調査研究に基づき、魅力ある展示等を実施する。
■調査研究成果や新収蔵資料、常設展示の展示替えに反映させ、広く県民に紹介した。
○歴史の窓「新指定文化財―ウグイ突き」令和3年5月11日〜7月11日
○歴史の窓「平岡円四郎の手紙」令和3年7月13日〜8月11日
○歴史の窓「維新の元勲―北垣国道の刀」令和3年8月13日〜9月12日
○歴史の窓「池田賞―殿様がくれた教育賞」令和3年9月14日〜11月14日
■貴重な寄託・寄贈資料の整理および調査を順調に進めた。
○中世文書や刀剣を企画展「とっとりの乱世」で展示紹介
【改善点】
コロナ禍であろうと更なる飛躍のため、調査研究を推進できる予算と時間を確保し、新しい展示や普及講座の様式を考えていく。
これまでの取組に対する評価
【自己分析】
幅広い世代の来館者のニーズに応え、時機を捉えた展示や講座を企画・実施している。
(1)展示
○令和3年度企画展「とっとりの乱世―因幡・伯耆からみた戦国時代―」展の開催
○令和4年度企画展「三蔵法師が伝えたもの 奈良・薬師寺の名品と因伯但のほとけさま(仮)」の準備
○文化財課の新指定文化財お披露目展、埋蔵文化財センター(青谷調査室)・教育文化財団の発掘調査速報展への協力
(2)普及講座
○未就園児とその保護者対象「はじめてのお抹茶体験」令和3年10月31日実施予定
○小・中学生対象「ふすまの下のお宝をさがそう!」令和3年8月9日実施予定を2月に延期実施予定